御旨と海 第99話

リーダー会議
1983年 8月26日

 我々の運動には、非常に様々な活動や異なったプロジェクトがありますが、夏になれば、それらの内で最も重要なものはオーシャン・チャーチです。

 皆さんが知っているように、地球の表面の3分の1だけが陸地で3分の2は海です。それゆえに、海を知らずして決して地球全体を主管することはできません。だから皆さん一人一人が、統一教会のあらゆるメンバーが、オーシャン・チャーチの基本的な訓練、ナビゲーション(航海術)や船の修理を含めた訓練を受けることが必要です。

 海は死んでいない、と考えるだけでも信じがたことです。海は生きており、動いています。海それ自体が動いているだけでなく、陸地や太陽や月との関連で動いています。また、海の中に隠されている美や、不思議なことを知ることは、とてもすばらしいことです。神様の創造されたすべての万物の中で、海は他の何物以上に宇宙の動きや天候に対して敏感です。

一度皆さんがそのような海の敏感さを理解し、海と対話し、それに対処するならば、神様の創造された万物の最も複雑な物が分かるようになるでしょう。そうすることによって、すぐに陸地についても理解できるようになります。

 海はただ単に敏感であるばかりでなく、非常に変化が激しいものです。それゆえに、この変化する状況に対処することを知ることは、我々自身と自然を最も良く理解することです。我々が神様を中心とした人格を形成するためには、我々がいかに海に対処し、いかにして海の主体となり、またいかにして神様が与えた被造物を主管するかについて知らなければなりません。

 神様はすべての主管圏を支配しておられます。神様は全被造物の、すべての変化、敏感な動きをも主管されております。これが神様の性質であり、我々はそのような性質に似た者となるように、自らを形成しなければなりません。特にアメリカの若者はそうです。なぜなら、このアメリカという国は三方を広大な海によって囲まれているからです。一般に言ってアメリカ人の興味は、一つの狭い方向に焦点が当てられています。しかし、神様は、そのようなことを望んではおられません。皆さんは、自分自身を四つの方向に対して拡げなければなりません。そういう点において、海は皆さんにそのような訓練の場を提供しています。アメリカの若者達は、海に対してほとんど関心を持っていません。今はそれで良いと思うかもしれませんが、将来のビジョンということになれば、海に対する関心を持たずしては皆さんは指導者となることはできません。

 多くの人々は、今や宇宙時代が到来したと言います。しかし、皆さんは宇宙空間に住むことはできません。しかし、海からは資源を引き出すこともできれば、そこから生計を立てることもできます。こういう理由で、先生はオーシャン・チャーチを創設しました。将来、オーシャン・チャーチの基盤の方が陸上の教会よりももっと大きくなるだろうと、先生は感じています。これまでの所、我々は陸上の教会の時代に生きて来ました。今からはオーシャン・チャーチの時代に生きるようになります。

柔軟性がある者となること

 もう一つ重要なことは、海に対する時には頑固であってはならず、柔軟性がなければならないことです。そうでなければ、海で生き残ることはできません。海に行く人間は柔軟でなければならず、あらゆる状況に対処できる者とならなければなりません。
 例えば陸地では、人々は日中働いて夜は休みます。海ではそういうことはありません。海では昼も夜も働かなければなりません。なぜならば、潮は常に動いており、魚もまたそれに従って動くからです。ある潮と魚が夜やって来る時には、夜働かなければなりません。
 さらにたとえ完全なスケジュールを作っていたとしても、台風が来ればそういうスケジュールは全く諦めなければなりません。自分自身の意志だけで動くことはできません。環境に適応し、どのような状況にもたいしょできるように調和しなければなりません。陸地においては、ほとんどすべての事は、計画し、目標を立てることができますが、海ではそうはいきません。陸上にいると人間は自然と対決し自然を支配しようとします。海はそうすることを簡単に許しません。それゆえ人間は、環境と共に生きること、いかにして柔軟性ある者として生きるかということを学ばなければなりません。海に出かけて行く人間は、自然と対決するかわりに調和するように試みなければなりません。

希望のない人のための訓練

 ある人は、海に行くと舟酔いするから、海はどうしても苦手だと言います。そういう人は先祖が非常に貧しい人だと思います。(笑い)
長い目で見て、彼らの先祖にどこか悪いところがあったということは本当です。例えば胃潰瘍があったとか、あるいは何らかの肉体的問題、あるいは欠陥があったことは否定できません。
 統一教会のメンバーは三つのグループに分類することができます。一つは海のチャンピオン達です。我々がそういう人を好むことは皆さんも知っているでしょう。二番目は、中途半端な人達です。彼らは海の上でそれほど良くもないけど、悪くもないといった人達です。最後に三番目は、希望のない人々です。オーシャン・チャーチの使命は、この希望のないグループの人達を用い、彼らをチャンピオンにすることです。これはどの国についても言えることですが、国が衰退するのはその国に強い人々がいないからではなく、多くの人々が希望を失っているからです。それゆえ国の幸福は、そのような希望のない人を強くすることによって保証され、またそうすることによって国の安全も確保されるのです。希望のない人を希望のある人に変えること、それが統一教会の挑戦であり、特にオーシャン・チャーチの使命なのです。ということは、希望のない人々がまず最初にオーシャン・チャーチ へ行くということを意味します。だから先生はそういう人達にまず最初に取り組まさせなければなりません。

Atsuki Imamura