御旨と海 第94話

我々の新しく生まれた自己
1977年11月 1日

 二週間前、先生はアメリカの造船の都として有名なアラバマに行って来ました。そこで我々の船を建設することができる造船所を買おうと見て回りました。皆さんは我々の工場が中途半端なものであって欲しいと思いますか、それとも一番であって欲しいと思いますか。それを口で言うことは易しいことですが、実現することは容易ではありません。我々が一番になるためには、誰よりも一生懸命働かなければなりません。それは厳しい仕事になるでしょうが、先生は皆さんを押し出すつもりです。アラバマとの造船所で女性はひとりも働いていませんでした。そこで先生は、これこそが我々が歴史を創ることができる一つの方法だと考えました。先生は、女性達を造船所で働かせようと思います。もし皆さん達が女性が溶接工になれば、皆さんの指や顔はそのあとがつくかもしれません。それでも構いませんか。今、一九七七年十一月一日午前七時四二分、皆さん女性達がアラバマの造船所の溶接工になりたいと誓いました。だから今日、あなた達男達は失業です。もし女性達がそれだけのことをするつもりがあるならば、男達はもっと一生懸命働に夜中まででも働かなければなりません。

 先生は何年も前から、先生が決意して造船と漁業に介入しなければ、この国でこの二つの産業が生き残る希望はないということを知っていました。アラバマで二人のすばらしい人に会いました。それはこれまで生涯をかけて造船のために生きて来た父親と息子です。今はたくさんの人達が海に出かけるので、造船業は一つのブームの中にあると彼らは言いました。そこで先生はこう答えました。「それは本当なのかも知れないが、今後将来、二、三年経ったらどうなるだろうか」すると彼らは思慮深げに応えました。「レバレンド・ムーン、我々はそのことまで考えませんでした。あなたの考えは正しいでしょう。男達は何の強い熱意も持っていないし、またアメリカの女性達は、夫が海から帰って来るまで忍耐強く待つここができません」。

 過去において、しばしば漁師の妻達は夫を裏切りました。そのような傾向をひっくり返すために、我々はどうすべきでしょうか。先生は、皆さんを溶接工と船の船長にするつもりです。しかし、我々の漁師達は妻が逃げ出すことを心配する必要はありません。もしムーニーがそのようにすれば、アメリカの残りの人達は、我々に負けて、すべてを譲り渡すなどということには決して直面しないでしょう。一度彼らが我々と競争しようと決意すれば、海洋事業は復活します。先生はアメリカの若者達が海に出かけたいという動機を持つように、彼らにビジョンと希望を与える決意です。海は広大で未開な領域であり、勇気ある人間によって利用されることを待っています。我々はそれを率先してやりたいと思います。アメリカは、海を征服することによって偉大な国家となるチャンスがあります。しかし、もしアメリカの人達が海を無視し、ただ自己満足した生活を望むのであれば、アメリカには世界を指導する国家となる希望はありません。アメリカはこのことに対して盲目です。

 先生はこの道を先導しており、統一教会はそれに従って来るでしょう。先生は、あたな達美しい女性が船の船長となって海に出て行き、海のことについて非常に良く理解し、男達もその命令に従うことをいとわなくなる姿を見たいと思います。そうすれば、人々はムーニーの力を認識するでしょう。先生はまたあなた達女性を多くの会社の社長とし、そしてハーバード大学やエール大学を卒業して雇われる人達が全員、皆さんの言うことを聞かなければならないようにしたいと思います。皆さんの言うことを聞かなければならないようにしたいと思います。皆さんは体が小さく弱々しく見えますが、しかし、船の上で男達が死を恐れる時には、皆さんのような女性達が指導権を握って命令を与え、そうした状況を乗り越えるでしょう。皆さんはまた、自分の赤ん坊を連れて行くことも考えて良いでしょう。先生はこのような考えで非常に興奮しています。先生は、アラバマでの事業を視察して歩くことを計画していました。お母様はそれを躊躇して「お父様、それは男の人の仕事です。だからあなたは行ってやってください。私は家に残ります」と言いました。しかし先生は、お母様にとにかく一緒に付いて来るべきだと言いました。

 先生はあなた達女性が船の船長となり、皆さんの夫達が一等航海士となる制度を打ち立てるつもりです。だからあなた達男性も、船長が命令を与える時には、例え船長が自分の妻であったとしても、「はい、分かりました」と言わなければなりません。男達はそのことで気持ちが良いですか、悪いですか。もし皆さんが鍛えられた船長であれば、皆さんが男であれ女であれ何の違いもありません。クルーは従わなければなりません。

 我々はこのような事業を始めることによって、我々のためだけに何百万ドルもお金を儲けようとしているのではありません。我々は世界を見ており、この国を見ており、そして本当に世界に変化をもたらすための準備をしているのです。将来我々が何千隻もの船を持ち、先生がアメリカ政府に対して「多くの農民達が何もしないでおり、そして何もしないことで政府から多くの補助金を受け取っています。それは何とばかげた制度でしょうか。アメリカ政府は穀物を育てないことに対して、農民達にお金を払っています。しかし、その間も世界の他の地域では、何百万の人達が飢えています。だから農民達にもっと穀物を作らせなさい。そうすれば、我々が貧しい人達に食料を与えるために、その食料を世界中に運びましょう。我々にはそれをする船があります」と言うことができます。

 漁業には時期があり、一年に十二カ月漁ができるわけではありません。だから漁業シーズンでない時には、世界中に物を運んではどうでしょうか。皆さんは船を穀物で一杯にして、多くの人々が飢えている国へ向かう船の船長になるのです。どう感じますか。先生は、そのような船長として女性の中の最も小さい人を選び、それらの女性に公的な勲章を付けた特別な帽子をかぶらせようと思います。みんな夢を持つべきです。先生は誰よりも大きな夢を持っていますが、皆さんとの違いは、先生の夢は実現するということです。



ワシントン・モニュメント記念日にて
1978年 9月18日

 先生はその当時魚釣りをしていましたが、しかし魚を捕ることだけが目的ではありませんでした。先生の心は完全にワシントン・モニュメントに集中していました。そしてそれ以外のことは何も考えませんでした。



我々の立場
1979年 1月 2日

 我々はただお金を儲けるために、漁業を始めたのではありません。そうではなく、アメリカの経済を再建するために始めたのです。五年間、先生はその伝統を打ち立てるために、そして最善の道を見い出すために毎日働いて来ました。政府の役人の中に、先生がしていることを耳にした人がいます。そして彼らは、先生がアメリカが漁場を放棄することはできないと見通しているということに対し、何と先見の明がある人であろうかと言っています。五十年間、アメリカの漁場は衰退して来ました。しかし、やがてアメリカの漁場が、アメリカを養うことになるでしょう。先生は誰よりも遥かに早く出発しました。過去三年間、我々は何百万ドルものお金を投資して一ペニーも儲けませんでした。皆さんは諦めるべきだと思いますか。



永遠の幸福
1979年 2月25日

 先生は農場に行けば良い農夫となります。水産のビジネスに入れば、先生は漁師の一人となります。先生は生の魚を食べることができ、また魚の内臓を手掴みにして食べることさえできます。先生のできないことは何もありません。もし鉱山に行けば、鉱山を掘ることがで自分の天職であるかのごとく、毎日一生懸命掘るでしょう。先生はスラム街に行って人々に話しかけ、そして彼らの心を勝ち得ることもできます。こういったことをすべてやらずして、自分の目的が何であるか知ることができるでしょうか。



統一教会二十五周年記念
1979年 5月 1日

 統一教会は韓国で創設されましたが、それは地方の目的のために始められたのではありません。世界的な摂理のために宗教的な意味を持って始められたのです。一滴の水が山深くから出発し、山腹を滴り落ちて他の水と合流し小川となり、やがて大河となり、ついには海へと入って行きます。そのようにして世界中を駆け巡るのです。

 文化というものは他の文化と混じり合います。そして、そのような中からすべての人々を向上させるような良いものが出て来るのです。これはまた宗教の発展についても言えることです。最初はわずかな人達が集まるだけです。それは丁度、様々な山から水滴が集まって来るようなものです。それからもっと多くの人達が一緒に集まり、川をなし、海へと流れて行って、常に人間の水準を高めるのです。

 もし先生が今年の夏マグロ釣りに行くとしたら、先生と一緒に行こうと志願するのは誰ですか。女性達はどうですか。先生は船を一隻持っていますが、それに何人乗れるか限界があります。だから先生は皆さんのすべてが乗ることのできる船を、もっともっと多く造ろうと思います。そうそれば我々は、一大艦隊を持つようになるでしょう。女性を船長にするでしょう。そうすれば皆さんの夫達も船長になって欲しいと思いますか。ということは、皆さんが漁師と結婚したいということですか。

 イエスはペテロに漁師となれと言われました。漁師となることは決して悪いことではありません。しばしばアメリカの女性達は、男性達よりも強い者がいます。だから先生は二百海里の制限は、アメリカの女性達のために神様が取っておかれたのだと思います。先生はそのことを信じているだけでなく、そのことを知っておられます。皆さんが船一杯の魚を捕る時に、先生は皆さんを認め、受け入れるでしょう。

 我々が造船業をするための新しい土地と建物を手に入れたことを皆さんは知っていましたか。皆さんは金持ちとなるために何をしますか。この国の漁師達は、最も給料の少ない専門家の部類に入ります。だから我々は彼らのために最も良い学校と、最も生活水準を築いてあげようと思います。今は人々が楽しみのために海岸に行きますが、近い将来いつの日か、彼らは海岸へは仕事をするために来るようになり、その代わりレクレーションのために山に行くようになるでしょう。もしそのようなことが自然に現われないならば、先生がそれを作るつもりです。

Atsuki Imamura