御旨と海 第82話

 一九九〇年まで後五年です。皆さんは韓国語を学ばなければなりません。先生はこのことを一九八一年に言いました。しかし、誰もそのことに注意を払いませんでした。なぜなら、彼らは自分なりに「まだ九年先のことだ」と言っていたからです。今や、もう五年しかありません。まもなくそれは四年先となるでしょう。皆さんが韓国語を学ぶことは簡単ではありません。英語とは全く反対です。韓国語を学ぶ唯一優しい方法があるとすれば、それを暗記することです。皆さんは心がコンピューターであるかのように、それを吸収しなければなりません。皆さん、韓国語を勉強しますか。皆さんは先生に対していつも約束をしますが、時として、皆さんを信頼することができまん。一九九〇年以降は、先生はどこへ行こうとも韓国語でしか話さないつもりです。ヨーロッパへ行っても韓国語だけで話すつもりです。そして先生の言うことが分からない者は、先生の言うことをテープ・レコードーに録音して、後で通訳を見つけなければなりません。しかし先生はそのことさえも許さないかもしれません。

 先生は皆さんが韓国語を学ぶようにと、自分で英語を勉強しました。先生は今、「先生の言ったことが分かった人は手を挙げなさい」と韓国語で言いました。ところが、ここにいる誰も手を挙げませんでした。だから皆さんはどうしなければならないか分かるでしょう。韓国語は発音するのに非常に難しい言葉です。韓国人はどこへ行っても、その国の言葉を早く覚えます。皆さんは、日本人と韓国人の話す英語の違いに気付くでしょう。韓国人はより早く言葉を学びます。そして発音する能力は、もっともっと良いのです。どこへ行こうとも、フランス、ドイツ、アフリカ、南アメリカでも同じです。なぜならば、韓国語がそのような広い範囲の発音を持っており、他のいかなる言葉の発音もカバーするからです。韓国語を勉強したい人は手を挙げなさい。アメリカ政府はムーニーを好きではありませんが、それでも皆さんは韓国語を勉強したいと思うのですね。

 アメリカ政府は、先生がアメリカナイズされずに、却ってアメリカの若者を「ムーナイズ」したという事実を快く思っていません。彼らはそのことを全く好ましく思わず、それを「洗脳」と呼んで、悪いイメージにしてしまいました。しかしそれは統一教会の用語ではなく、彼らの言葉なのです。我々は彼らからそう言われるような、何をしていたのでしょうか。皆さんの生活を以前の生活と比べて見てください。皆さんは前よりも良くなりましたか、悪くなりましたか。皆さんがいかにどれぐらい変わったか、皆さんはよく知っています。だから皆さんは誰かに対して何も言う必要がありません。まもなく彼らは皆さんのことを理解し、皆さんがいかに良い人間になっているかを認めるようになるでしょう。

 今から我々は、今まで以上に一生懸命働くつもりです。そうですね。この地域は二千五百人の牧師しかいません。それは我々にとっては少な過ぎます。皆さんは、なぜ先生が今皆さんを押し出しているか、なぜそんなに急いでいるかを分からずにいます。しかし近い将来、皆さんはその理由をはっきりと分かるようになるでしょう。先生は皆さんが一生懸命働いてくれるものと信じます。先生の飛行機は、一時間以上前に出発することになっていましたが、皆さんに話をしていて止めることができませんでした。だから後で別の飛行機に乗るつもりです。

 先生はここへ来る前に、アラスカで魚釣りをしていました。朝早くから夜遅くまで船に乗って魚釣りをして、一度も休みませんてした。そしてここへ来るとすぐに皆さんに話を始めて、一度も休みませんでした。だから先生を羨ましく思わずに同情してください。先生がかつてここへ来て、この海岸の北から南まで様々な港で魚釣りをして、そして漁業を将来盛んにするために、様々な可能性を探ったというこの事実を知れば、漁師達はどんなに感謝するであろうかということを想像してください。

 漁業のみならず、先生が投資したすべてのプロジェクトにおいて、先生は非常に多くの時間とエネルギーを投じました。これらは先生がこの国からいなくなった後にも、この国における先生の仕事として歴史的な記録として残るでしょう。このことを考えてみなさい。この統一の思想は、やがて全世界を抱擁するでしょう。将来は白人も、黒人も、黄色人も皆統一思想を知って感謝するでしょう。将来、先生をなつかしく思い、そして先生の歩みをたどりたいと思う人の中から、詩や文学が生まれてくるでしょう。黒人も、白人も、黄色人もそういうものを書くようになるでしょう。ダンベリーの人々すらもそのような気持ちを持ってそれを著すでしょう。これは皆さんにとっても言えることです。我々は、今日のために生きているのではありません。未来のために生きているのです。先生は苦労の中から出発した自分の路程を、必ず成功させようと決意しています。その同じ状況が皆さんにも当てはまらなければなりません。もし先生がこのように決めたとすれば、皆さんは違った道を行くことができますか。それは真の父母の伝統であり、それを皆さんに残して行きます。だから皆さんは、この世界の最後の人が救われるまで、ずっとこの道をたどっていくべきです。これは達成するまで、これ以外の道を行くことはできません。我々はこれを人生最大の道だと言っています。。そして実際、これは人生最大の道なのです。

 皆さんの心の中で、皆さんが先生に関する思い出を決して消し去ることはできないでしょう。これは以前ムーニーだった人にも言えることです。彼らの多くは、戻ってきたいと願っています。そして彼らは、教会へ戻ってくる方法を見つけようとしています。たとえ彼らが教会を離れたとしても、先生と共に過ごした思い出を忘れることはできません。このような状況は悲しく惨めなことです。先生が初めて牢獄に入った時に、皆さんが苦しんでいました。その時のことを思い出すと、その重みを感じます。しかし今回、先生が刑務所から出てくると、至る所の人々が先生を歓迎してくれました。

 教会を離れたメンバー達が皆さ同の街頭での活動を見る時、彼らは道の傍らにいて、皆さんの前にそう簡単には出てくこられないということを知っています。誰が彼らにそのような惨めな状況を与えたのでしょう。先生ではありません。先生はそのような状況にある人を見たいと思いません。そのような状況を作ったのは、彼ら自身です。それは非常に悲しいことです。そして先生はそのことをはっきり理解しています。韓国にも、そのような以前教会員だった人がいます。そして彼らは、この教会での生活を、離れた経験による苦しみを乗り越えられずにいるのです。

 これは先生が生きてきた唯一の道であり、先生と共に働きながらいかに多くの人が離れ去ったとしても、先生はこの道を離れることはできません。これは皆さんにとっても唯一の道であり、皆さんが歴史を振り返ってみる時、決して後悔することのない道です。霊界にいる人は誰もが、これが正しい道であり、唯一の道であることを知っています。先生は、皆さんが一生懸命働いてくれることを知っています。神様の祝福がありますように。アーメン

Atsuki Imamura