御旨と海 第50話
先生は何年か前に科学者会議を始めました。最初はそれはたいしたもののよう見えませんでした。その企画を進めるためには多くの思考とお金、そして人材が必要でした。最初、我々にはほとんど何もありませんでした。皆さんが自分達は正しいことをやっているという強い確信を持っているならば、何ものも皆さんを止めることはできません。困難な問題に直面し、それを乗り越えます。そしてひたすら前進します。そういう生き方なのです。先生はどこへ行こうとも、どういう着物を着ようとも、どういう惨めな姿をしていようとも心は平和です。漁の時の着物を着て食料品店に行った時、人々が先生の所に来て「レバレンド・ムーンはいつごろ漁をしにここに戻って来るか知っていますか」と尋ねて来たことが何度もありました。先生にとってそれは素晴らしい経験でした。先生がどういう容貌をしているか誰も知りません。先生はそのように人々から知られず、見られないでいるのが好きです。そういう時こそくつろいでいられます。
時々先生は靴を履かずに、ただ家庭用のスリッパを履いてデパートに行くことがあります。そこで働いている売り子は、先生の存在に気付きさえしません。先生は特に安売りをやっている時にデパートに行きます。そして高価な靴を二十ドル以下で買いたいと思います。先生は、本来百ドル以上もするはずの蛇の皮でできた靴を履いていますが、その値段が実際にはいくらであったかは皆さんの想像に任せることにします。先生が安売りの品を身に着けているなどとは、人々は想像だにしません。また先生は大きくて古いリンカーン車を持っているけれども、それに乗って平気でマクドナルドに行きます。長い車です。駐車場には他にそういう車は見当たりません。そういう車は、普通高級な中国レストランへ行く時に乗るものですが、先生にとってはそういう食事が普通です。先生はメンバー達を高級な所に連れて行くのが好きなんですが、一人でそういう場所で食事をしたいとは思いません。先生は普通マクドナルドへ行きます。十年経ったら我々はどういう状態になっているか、もし、明確にかつ詳細にそれを話せば、皆さんは一生懸命働かなくなるので、先生は皆さんにそれを話しません。それを皆さんが自分の力で達成するにはどうしたらいいか。これを先生が皆さんに教えているということが重要なのです。皆さんには、成功を正当に認められる機会を逸してもらいたくありません。では皆さんは一生懸命働いて成功しますか。皆さんは畏怖の念を持って神様に祈ったことが何度ありますか。先生はいつもそういう心情で祈っています。先生はそれに命がかかっていると思えるほどに真剣に祈ります。船に乗って海に出かける時、皆さんはどういう思いを持つのですか。何について考え、何について祈るのですか。それは皆さんの人生のうちでとても貴重な瞬間です。
皆さんは陸の上での農耕と、海に出ることの間の違いを知らなければなりません。特に、海の上では皆さんは神様と霊界に頼らなければなりません。農夫たちもいつ植え、いつ収穫すべきかを感知しなければならないので、そういうものに依存します。そして天候のことを良く知っていなければなりません。しかし海上においては、皆さんはそれよりもっと霊的、宗教的でなければなりません。
先生はそのように自然や神様を体験するのが好きです。だから先生は海へ行きます。お母様でさえ、どうして先生がそうしばしば海へ行くのか分からない時があります。先生も時にはひどく疲れます。しかし先生は神様の心情を理解しています。皆さんは霊界の助けがなければ、海の上では何もできません。先生はこのことをよく知っています。
神様は皆さんを助けていると思いますか。どう思いますか。神様は先生を助けていますか。もしそこに違いがあるとすれば、それはなぜですか。その理由が分かるならば、皆さんは先生に近づきつつあると言えます。海は先生を恋しく思います。先生もまた海が恋しいのです。霊界が先生を助け、神様も先生のすぐ近くに来られます。そこに強い愛のきずながあるのです。先生は海に行くための予約を取ります。そして、天のお父様が恋しい思いで先生を待っておられるので、先生はそこに早く着きたくてたまらない気持ちになります。
先生は皆さんをひどくせき立てるので、冷血で苛酷な人間にみえます。また先生が皆さんを荒っぽく扱うので、神様は先生を助けるのをやめるべきだと皆さんは思っているかもしれません。皆さんには苛酷なように見えるのですね。前方から近づいて来るものを見たならば、それが迫害や困難に見えます。しかし後から見たならば、神様が皆さんの面倒を見、皆さんの人生のために、指針や指導を与えておられることが分かります。普通の人々は、神様や先生が皆さんに与えたと思っておられるような祝福を受け取ることができません。これが皆さんには分かりますか。愛は訓練です。簡単に出来るものではありません。皆さんは三点を開発しなければなりません。鋭い霊的なアンテナ、鋭い分析能力、そして多くの人生経験。この三つの要素が必要なのです。今、皆さんはこういうものについてしっかりと考えなければなりません。皆さんはまだ若いです。全身全霊を打ち込んで、今やっていることを成就すべきです。
オーシャン・チャーチのための具体的な指示
元の所に戻ったならば、今までよりもっと一生懸命に働くつもりですか。皆さんの答えは安ぽいですね。時々先生はそのように感じます。今日、皆さんはやりますと言うけれども、今度もう一度ここに戻って来た時「あのー、すみません。十分できませんでした」と言うかもしれません。だから全力を尽くしなさい。全力投入しなさい。皆さんは、前の先生の指示事項を勉強しなかったかもしれませんが、今日はもっと具体的な指示を与えたいと思います。それをノートに書き留めておくようにしてください。
A.自己訓練と管理
1.自己訓練
他人を訓練する前にまず自分を訓練しなさい。自分はもう十分訓練されていると思っているとしたら、既に大きな過ちを犯していることになります。
2.実践
学んだことをすぐに実践しなさい。漁は体験を通して学ばなければなりません。
3.船の管理
誠実な心と祈りを持って船を管理しなさい。船を洗ったか、良く管理しているかを確かめなければなりません。実践と自己訓練を通して学習がなされます。すべての学習は自己訓練の下になされます。今年の夏、皆さんは、船の上に泊まり、そこで休むがそれも訓練の一部です。船は皆さんの訓練場です。皆さんはどうやったら船を愛せるか、どうやったら本当に大切にできるかを学ばなければなりません。そうすることにより、いつも特別な喜びをもって回想することのできる思い出が皆さんに与えらることになります。
4.船は皆さんの対象目的
船は皆さんの命です。自分の妻を愛すると同じ位の愛を持って管理しなければなりません。毎日、出発の前に必要なもののチェック・リストを作らなければなりません。一つずつ順序立ててチェックする必要があります。こういう方法により、すべて完全に準備が整っていることを確かめなければなりません。船が途中で故障することがあってはなりません。一定のチェック・リストを用意し、毎日それに目を通さなければなりません。油、ガソリンその他すべてがきちっとそろっているかどうかを確かめなければなりません。船の管理を良くしなければ、皆さんは死ぬようなことになるかもしれません。それくらい真剣なことです。海の上で何かが故障する、そういうことは絶対にあってはなりません。はっきりと分かりましたか。