御旨と海 第36話

皆さんの基台は漁師と共にある

 先生は歴史をとても良く知っています。近い将来漁師たちは、我々が彼らのためにやったことを心から感謝するようになります。カール・マルクスは共産主義を始めるにあたり、労働者たちを支持したのですが、彼自身はそういう種類の仕事を経験したことがありませんでした。彼自身は前線の仕事をしませんでした。先生は全く違います。先生は漁師の良い友達です。それは自分自身がそういう分野を追及し、一生懸命働いてきたからです。彼らの努力と心根を先生は良く理解しています。そこが大きな違いです。

 先生が皆さんに何かを要求する時にはいつでも、まずその前に自分で試しているのですから、皆さんは先生に向かって不平を言うことはできません。皆さんは自分の地区に戻ったならば、その地域で魚の捕り方を学ばなければなりません。ストライプバスのいる所が皆さんの地域ならば、それを良く研究しなければなりません。先生は皆さんの助けはするけれども、皆さんもそれを自分で研究し調査しなければなりません。

 皆さんは自分の基盤も築かなければなりません。夫が海で魚を捕っている間、女たちはずっと家に閉じこもっていてはいけません。妻は魚に関連した活動を進めなければなりません。夫も妻も両方とも海の世界に関心を持ち、活発に活動をすべきです。先生は東に一つ、南に一つ、そして西に一つ、原型となるべき基盤を造っています。そしてその基盤の上に我々は発展することができます。基盤を築いたならば、その後我々はあらゆる備品、船、釣り具、衣類などでもすべて作ることができるようになります。先生はいつでも研究や調査を進めています。そして漁師の生活を改善する方法について絶えず考えています。我々は人々が捨ててしまうような魚切ってチャムにする方法を開発することができます。そうすると漁師たちがやってきて、ブルー・フィッシュを捕ります。チャム・ナンバー3、またマグロを捕るチャム・ナンバー4が欲しいなどということになります。我々の未来は無限に開かれているのです。皆さんは自らの想像力を働かしながら、自らの基盤を築いていかなければなりません。いったんそれができれば、皆さんは自分のビジネスには毎日二、三時間用いるだけで良いのです。外に出かけて行って、そこの共同体の指導者たちと会うようにします。また他の教会に行って、彼らのプログラムを助けてやることもできます。彼ら若者たちに関係したものを何か探しているのですね。だから皆さんは皆さんの船を使って彼らを訓練することもできるし、彼らもそれを望むはずです。

 各センターごとに皆さんは何隻の船を持ちたいのですか。将来、何隻の大型トロール船を管理したいのですか。皆さんの願いはとても大きいのですが、それを達成するつもりならば、皆さんは今それを始める必要があります。だから我々はこれらのワン・ホープ号を造りました。皆さんには教育と訓練が必要です。何隻の船に皆さんは責任を持ちますか。

 ワン・ホープ号を用いて、皆さんは船の管理方法を学び、そして体得しなければなりません。将来大型船を管理する時、その管理方法を知るための手助けとなるでしょう。皆さんは何隻の小型船を管理できるのですか。皆さんは海岸線をくまなく巡って、あらゆるチャンスを活用しなければなりません。フロリダには既に皆さんの友達がたくさんいるのですから、それほど多くの問題はありません。どこに行こうと皆さんは友達を作ることができます。大抵の漁師がそういう友情関係とか援助関係というものを持っていないけれど、皆さんはどこへ行こうとも、人々に奉仕して友人を作る方法を知っています。将来について心を煩わす必要がありません。皆さんはいつでも行くべき所と助けてくれる人がいます。

 皆さんは漁師の団体を作る方法を研究しなければなりません。皆さんはまたその地域の漁師たちを助けてやることもできます。時々船長は助けを必要としています。漁師たちは団体とか組織とかいうものを持っていません。彼らはそれを求めているし、また大きな眼を開いて我々を見つめてもいます。そしてそれを作る能力が我々にあるかどうかを判断する機会を待っています。彼らにはそういう援助が必要なのです。準備はあらゆる環境にとって必要なのです。我々はアメリカの組織をまず作って、それからそれを全世界に広めて至る所で漁師たちと協力し合うことができるようになります。

 だから先生は、何隻の船に皆さんが責任を持てるのかを知りたいのです。百隻の船に責任を持てるのですか。今ではありません。いつの日か、皆さんは大型船の一隊を導き管理することができるようにならなければありません。だから将来のために、今皆さんたちは小型船で訓練を受ける必要があります。皆さんは今小型船に乗っています。すべてそこから出発します。今皆さんは小型船を管理し、ストライプバスのような小さな魚を捕る方法を知ることができるけれども、これは訓練です。皆さんの中のある者は遥かに大きな船に責任を持ち、大量の魚を捕るようになるでしょう。

ワン・ホープ号での訓練

 ワン・ホープ号を卒業したら、次のサイズの船に進むことができます。四十フィートか五十フィートの船に責任を持てるようになれます。そのサイズの船で生活することすらできます。そして海を、皆さんの生活、また生活のあらゆる側面とすることもできます。そして漁のあらゆる面に関心を持ち、実力を備えなければなりません。釣道具について皆さんは何か知っていますか。魚の取り扱い方法、処理の仕方について知っていますか。エンジンの修理、船の改修ができますか。知らないならばどうやって海で生き残り、海で生計を立てるのですか。

 ワン・ホープ号はどこへでも行かなければなりません。そうすれば、人々がそれを見て我々がやっていることを尊敬するようになるでしょう。それは夢なんですが、先生はその夢をいつも胸に秘めているのです。ということは、それは今は目に見えないけれども、いずれ目に見える形になるということです。将来それを見ることになります。それもそれほど遠い将来ではありません。信じる者は何でもすることができます。行動する者は何でも達成することができます。「信じる者と行動する者」先生がそうであるし、皆さんにもそうなって欲しいと思っています。実際それは夢などではありません。先生が既に知っていることなのです。

Atsuki Imamura