イエス様の生涯と愛 第41話

メシヤを迎える準備

ユダヤ教はイエス様のために神様が準備されたものでしたが、そのようなユダヤ教徒はイエス様がベツレヘムに生まれたことを知りませんでした。むしろ東方の博士が先に知って、黄金、乳香、没薬をラクダに乗せて国境を越え、イエス様が誕生した場所をヘロデ王に尋ねたのです。こうしてイエス様の生まれたことがヘロデ王に知られると、ヘロデ王はイエス様を捕らえて殺そうと計画を立てます。

ですから国家を中心としてチャンピオンの候補までつくっておいたなら、イエス様が誕生したというとき、駆けつけなければならないでしょうか、駆けつけなくてもよいでしょうか。駆けつけなければなりません。ところが駆けつけなかったのです。また人類歴史上、数千年を経て一度しか来ない大事なお客さん、すなわちメシヤを迎えるための一等ホテルを準備しなければなりませんか、しなくてもよいでしょうか。準備しましたか。しませんでした。

神様の一人しかいない王子であり、万世に一人しかいない大事な王子様が君臨されるのに飼い葉桶とは、話になるでしょうか。四千年間、神様が準備され、苦労されて立てたイスラエルの民は、みなどこに行ったのかというのです。彼らは、メシヤがユダヤのベツレヘムに生まれると大々的に言いふらしたのです。それで三人の東方の博士がベツレヘムに行って、黄金と乳香と没薬を贈り物として捧げたので、隣にあるエルサレムにもうわさが立ったのです。

それならば、イエス様を死なせた張本人は誰でしょうか。ユダヤ民族です。牧師はこのような摂理的なみ旨をよく知って語らなければなりません。イエス様が本当に死ぬために来たとするならば、何ゆえに神様は四千年の歴史を準備されたのでしょうか。王になるという預言者たちの預言はみなうそでしょうか。苦難を受けるという預言はありますが、神様がイエス様を殺すようにと預言されたでしょうか。考えもせずに信じているのです。

イスラエル民族がイエス様のことを信じられなかったので、イエス様は死ぬことになったのです。ヘロデ王を中心としたイスラエルの最高幹部たちとカヤパをはじめとする祭司長たちが、組んでイエス様を殺したのです。「あのイエスは、我々の生活基盤をすべて奪っていく危険分子だ」と判断したのです。ですから「あのイエスを、ただではおかない」と考えて、イエス様を十字架にかけて殺したのです。ユダヤ教団とイスラエル民族が一つになって、イエス様に仕えるチャンピオンになるべきだったのに、かえってイエス様に十字架の道を行かせたのです。

もしイエス様と彼らが一つになっていたならば、イエス様は死ぬことはなかったのです。イエス様の才能が、サタンの才能よりも劣っているでしょうか。良い内容をもってきたのですが、結局、彼らがイエス様と一つになれなかったので、十字架で亡くなることになったのです。

Atsuki Imamura