真の父母経 第376話
第二章 天一国の基元節と真の父母様の伝統相続
第一節 天一国時代の開幕と基元節
天一国宣布の背景
天一国は、天宙平和統一国の略称である。真の父母様は二〇〇一年、蕩減復帰歴史の勝利圏の上に、神様王権即位式を举行され、その年の十月三日、第十四回「世界統一国開天日」を期して、天一国の意味について語られた。天一国は、神様のもとの人類一家族の実現のために生涯を捧げた真の父母様のビジョンが結実した神の国である。真の父母様は、「天一国は二人が一つになる国である」と説明された。全人類が神様を縦的真の父母として、天地人真の父母様を横的真の父母として、侍り、同じ兄弟姉妹として暮らす共生、共栄、共義の理想世界なのである。
1 天宙平和統一国、そのような名前があるという話を聞いたことがありますか。神の国があるという話を聞いたことがありますか。神様が願われる地上天国、理想世界、ユートピア世界があるという話を聞いたことがあるかというのです。そのような話は聞いたことがありませんが、誰でもそのようになり得る世界が現れることを願うのです。それは妄想ではなく、実相です。老若男女を問わず、環境を越えて、時空を超越した霊界と肉界があるとしても、そのようになり得る平和の国、神様が願われる国が天宙平和統一国、天一国だということは間違いありません。
それでは、天一国は誰から成就されるのでしょうか。神様が人間を創造されたとすれば、その人間は神様の息子、娘ですが、その息子、娘から成就されなければなりません。そうすれば、その国は神の国であると同時に、神様の息子、娘の国です。その国は、神様を中心として、息子、娘が永遠に誇ることのできる国です。そして、神様が夢にまで描いた理想の国です。その国では、個人や家庭、氏族、民族、国家、世界も、幸福にならざるを得ないのです。
2 私たちは、死ぬ前に体と心を一つにして、妻は夫以上に神様を愛し、夫は妻以上に神様を愛さなければなりません。そして、神様の息子、娘たちを神様のように愛することのできる家庭にならなければなりません。そのような家庭が合わさって氏族になり、氏族が合わさって国になり、国々が合わさって世界になり、世界が合わさって天地、天宙平和統一国になるのです。その国は、神様が主権者となり、人類が国民となり、地球星が国土になるのです。
3 皆さんが行く国は、天宙平和統一国です。そこはサタンと関係がありません。皆さんはサタンとの関係を切ってしまい、メシヤの位置に進まなければなりません。個人的メシヤ、家庭的メシヤ、氏族的メシヤ、国家的メシヤの位置に進まなければならないのです。そして、解放された天の国で「私」自身の心と体が一つにならなければなりません。そのように心情的に一体となることによって、地上で新しい天宙国家、天一国が私の国になるのです。
私個人の国、次には、自分たち夫婦の国です。夫婦の国も、二人が一つにならなければなりません。体と心も一つにならなければなりません。個人的に一つ、夫婦も一つです。このようになることによって、完成的祝福基準を代表する分別的基準になるというのです。そのため、この分別的基準が天の祝福圏と地上の祝福圏のような立場で、父子祝福圏が広がるのです。
4 国境を越え、永遠の世界に越えていける国が天宙平和統一国です。蕩減法を解消し、天上まで案内できる国が天一国だというのです。地上と天上の統一国です。地上世界と天上世界の二つです。その二つが一つになった国が天一国です。
何によって一つになるのでしょうか。真の愛によって一つになります。その次に、平和は何の平和でしょうか。天の平和と地の平和です。
5 神様の本然的な愛を中心として、サタンまでも愛して天国に入っていける堂々とした基盤を築いたので、サタンは「あなたが行く世界は解放であり、あなたの願いで成就されないものはない!」と祝福しなければなりません。「どこに行っても、あなたが願うことは成就されないものはなく、あなたの願うことで、あなたのものにならないものはない」と祝福しなければならないというのです。「神様の名で、真の父母様の名で、真の家庭の名で、世界は解放されるべし!」と言えば、「아주」と言うようになっています。
春が来ました。雪がいくらたくさん積もっていて、氷がいくら厚く凍っていても、春になったので、すべて溶けるようになっています。春の季節には種を蒔かなければなりません。サタンが悪の種を蒔いた世界の果てまで、良い種を蒔かなければならないというのです。良い種とは家庭です。サタンはたった一つだけ植えました。それが堕落したアダムとエバでした。今や私たちは、新しい家庭の種を蒔かなければなりません。
6 天宙平和統一国の民は、大韓民国の国民だけではありません。世界の人類全体を越えて、霊界の数千億になる先祖たちと天使世界までも解放することが神様の願いなので、そこまで行くべき道がこの上なくつらくても、行かなければなりません。愛の相対を失ってしまった父母の心情、夫の心情、妻の心情、兄弟の心情を忘れてでも、すべて投入して進まなければならないのです。そのような人は、「天国に行くな」と言っても自動的に行くようになっています。
7 今まで迫害を受けたのは、国がなかったからです。神様が迫害を受けるのも国がないからです。それゆえ、神様がもつことのできなかった国、祖国をどのように探してさしあげるかという考えしかありません。
ですから、五色人種(すべての人種)を束ねて、世の中が批判する中でも祝福結婚式をするのです。そのようにして、一つの氏族と民族を編成していくのです。これはどれほど大変でしょうか。だとすれば、無形の神様がこのように人間世界を造るには、どれほど骨が折れるでしょうか。私がすることのほうが、それでも神様がされることより易しいと思うので、国を探し出そうというのです。それで、この道を歩んできました。
8 今や、父母様が新しい家庭、新しい氏族、新しい国を編成できる運動さえすればよいのです。そのようにすれば、韓国だけでなく、国連と世界がどこに行くべきかを知って、付いてくるようになります。そうして、父母様から新しい家庭編成が始まります。サタンが汚した家庭を築くのではありません。堕落していない聖別された国家を拡張させる使命が残っています。再創造するのです。サタンが汚した愛の痕跡が残っている場では、神様は愛されないというのです。その使命を果たしてこそ、皆さんが天の国に行って、アダムの完成した子孫として面目を立てることができます。
イスラエル民族は、四十年の荒野路程を通過して祖国創建をすることができませんでしたが、父母様は世界的な荒野路程である四十年路程を中心として、イスラエル民族を再び編成して、世界の王国を創建できるようになりました。
9 モーセが八十歳で故郷と国を求め、イエス時代を準備しようとしたのですが、失敗したので、今や祝福家庭を中心としてそれを復帰するのです。ですから、祝福家庭を中心としたカナン復帰四十年路程があるのです。これは、天上と地上が一つになることができる期間のことを意味するのですが、祝福家庭のカナン復帰路程においてひっくり返しました。そうして、一つの民族にするために、ブラジルのジャルジンで祝福家庭を一体化させる業をしたのです。
一心一体で定着できるようにして一つになったので、祝福家庭は天や地をひっくり返しても、ぶつかることなく回っていけます。そのようにできる準備が完了し、新しい次元の上陸をしたので、境界線を越えるのです。モーセが民族的な基準で故郷と国を探し出そうとして探し出せなかったものを、今日、お父様が地上・天上天国と家庭理想の完結を目標としたすべてが、八十歳になるこの時に境界線を越えるのです。
10 キリスト教が、第二次世界大戦以降に、アメリカを中心として一つになることができず、真の父母まで追い出しました。ですから、四十年間、荒野に追い出され、イスラエル民族と同じになりました。韓国歴史の四千三百年を中心として、カナン復帰、地上・天上天国を完了すべきものが、延長されたのです。それを再び総整理するために、第一、第二、第三イスラエル、旧約時代、新約時代、成約時代の完結をしなければなりません。これが完結し、定着基盤の上に立ってこそ、天一国が始まるのです。
11 「天一国」という言葉は、真の父母によってできた言葉です。神様の王権を樹立し、天地父母安着生活圏を経て、地上・天上和合統一大会を経て地上・天上平和統一解放聖火式が終わったので、新しい国が必要だというのです。真の父母様が天一国を宣布しましたが、「家庭盟誓」も天一国を完成させるところにその目的があります。「私」をはじめとする父母兄弟、国、世界、聖人、聖子、天上世界のすべてが、「家庭盟誓」を中心として同じ立場で成し遂げられなければなりません。ですから、結論は簡単です。
何のために神様王権即位式をしたのでしょうか。天一国のためにしました。何のために天地父母統一安着生活圏大会をしたのでしょうか。天一国の国民たちが安着して暮らせるようにするためにしたのです。現在、天の国と地上で決意文を採択しています。全く同じように歩調を合わせて、一体的環境条件をつくっていくのです。個人的決意から八段階の決意をするのです。世界的平準化基準で共同の目的を中心として、越えていかなければならないと決意をするのです。