真の父母経 第134話

新しい家庭と統一祖国

7   一九九三年、新年の年頭標語は、「新しい家庭と統一祖国」です。今や、全世界が心を一つにして祈り、精誠を捧げた一九九二年が過ぎ去りました。去る一年間は、お母様を中心として世界史的な役事(働き)を行った年であり、歴史始まって以来、初めて女性解放を宣布した年でした。

今までは、超国家的に女性たちが解放されませんでした。女性が堕落をもたらしたので、この堕落したことを越えていかなければ、女性解放時代が訪れません。摂理的に見るとき、そうなのです。神様の摂理歴史は、救援することです。救援摂理は復帰摂理であり、復帰摂理は再創造摂理です。このように見るとき、救援摂理は女性を探し出すための歴史でした。これが、今まで誰も分かりませんでした。

救援摂理は男性を探し出すためのものではなく、女性を探し出すためのものです。人類歴史が誤ったのは、女性が誤ったからです。女性が愛の道を誤って行ったために、今日までの歴史がこのように偽りの歴史になりました。これを復帰しようとすれば、再創造の役事をしなければなりません。再創造歴史の過程を経なければならないのです。

8   私たちは、一つになった祖国を成し遂げていかなければなりません。それは家庭から始まります。新しい家庭から、一つの祖国、統一された祖国が生じるというのです。祖国統一ではありません。祖国統一といえば、祖国が分かれたものを統一するという意味になります。

しかし、「統一祖国」という言葉は、新たに統一された祖国が始まることを意味するのです。ですから、「新しい家庭と統一祖国」が新年の標語になるのです。新しい国で統一しなければなりません。新しい国の統一が祖国の光復です。そのような時代に越えていきます。

9   今年の標語は「新しい家庭と統一祖国」ですが、これは、まず「私個人」が統一されてこそ、成し遂げられる言葉です。私個人が統一されなければ、何もできないのです。そして、男性は女性によって生まれたので、絶対的に女性と統一されなければならず、女性は絶対的に男性と統一されなければなりません。適当にではありません。御飯を食べること、おなかがすくことよりも、さらに真実(なこと)です。深刻な問題です。絶対的な真理です。アダムとエバが祝福を受けたとすれば、その場は初愛を交わす場です。初愛は絶対的なのです。

ところが、初愛を売り飛ばす人々が多くいます。そのようにして夫に接すれば、幸せに暮らせるようにはなりません。今までは、男性に節操がありませんでした。男性に「貞操を守りなさい」と言っても、守れませんでした。女性にだけ貞操を守ることを強要しました。それは、エデンの園で女性が貞操を失ってしまったからです。今後、統一教会では、女性の貞操より、男性の貞操をもっと重要視しなければなりません。

真の父母と成約時代安着

一九九四年の標語は、「真の父母と成約時代安着」です。安着は、定着と意味が違います。安着は、すべてのことが成就して位置を定めるという言葉です。人間が堕落することによって、個人が未完成となり、家庭が未完成となり、氏族が未完成となり、民族、国家、世界、天宙が未完成となりました。創造主であられる神様にとっても、創造理想を完成しようとしたすべてが失敗に終わったというのです。しかし、神様は失敗の立場に立つことができないので、再創造過程を経て、これを蕩減復帰して本然の位置に戻すのです。そのような役事をするのが救援歴史です。

11  個人で真の父母と成約時代を安着させ、家庭で安着させようというのです。そうして、国で安着させるのです。これが神様の創造理想です。天の国を求めなければなりません。その国は、天国と通じるのです。三大原則です。個人で安着させようというのです。ですから、体と心を統一しなければなりません。夫婦が真の愛で統一されなければなりません。争ってはならず、涙があってはいけません。自己主張をしてはいけません。自己主張をするとしても、天理原則に従って主張しなさいというのです。父母様はすべて教えてあげました。四大心情圏、三大王権を中心としてすべて教えてあげたので、今からそのように生きなければなりません。

自分の家庭は、地上天国と天上天国のモデルです。そこには、祖父母、父母、夫婦、息子、娘まで、四代の系列が存在します。世界の各国も、祖父母、父母、自分たち夫婦、息子、娘のような四代の系列になっています。個人は家庭、家庭は氏族、氏族は民族、民族は国家、国家は世界のために犠牲にならなければなりません。より大きなもののために犠牲になる原則を中心として、世界の人々を自分の家庭にいる祖父母、父母、自分たち夫婦、息子、娘以上に敬わなければなりません。世界の人々を自国の国民以上に敬えば、天国の本宮と一致した立場で完成し、天国のどこにでも入っていけるのです。

真の父母様の勝利圏を相続しよう

12  一九九五年の標語は、「真の父母様の勝利圏を相続しよう」です。勝利圏というのは、天地のすべての伝統、今の人類と、今後生まれてくるすべての子孫たち、個人、家庭、氏族、民族、国家、世界、天宙、このようなすべてにおいて勝利したということです。神様が救援摂理をしながら、歴史時代に失敗したすべてのことが恨として残っているのですが、真の父母様がアダム家庭から綴られてきた恨の根を抜き取りました。このような内容の勝利的記録を残したのです。

今まで、サタンが歴史を支配してきました。このサタンの歴史を取り除かなければならないというのです。世界がサタンの世界的勝利圏を受け継いできたため、その恨の根を抜き取らなければなりません。アダム家庭から、ノア家庭、アブラハム家庭の恨の根、ヤコブからモーセ、その次に、洗礼ヨハネとイエス様の時代のあらゆる恨を抜いてしまわなければなりません。

このサタン世界に、何をもって勝利するのかというのです。父母様のみ言と一つになる道しかありません。真の父母様の歴史的なこのすべてのみ言は、勝利の覇権を提示するための一つの宣言文です。ですから、年頭標語に「真の父母様の勝利圏」という言葉を使ったのです。

13  南北統一の運勢が近づいています。一九九五年を中心として南北統一をし、天のみ前に奉献して、三千里半島に神様の解放の場を探し出さなければなりません。お父様は一生の間、誰一人からも補助を受けずにこの道を行ったので、皆さんも誰かの補助を受けてはいけません。お父様の補助も受けてはいけません。父母様の補助を受けずに父母様以上のことを成し遂げるとき、父母様が訪ねていって、父母様がもつ財産まで相続させてあげるというのです。そのような孝子、忠臣の道理を備えたあとには、世界史的な聖人、聖子の道を難なく占有できる道が一九九五年の自らの行動いかんによって決定されます。脱落する天の孝子、忠臣、烈女にならないように、真の父母様の勝利圏を相続させるのです。

ですから、平面上で代を継ぐことは問題ありません。家庭で孝子になれば、忠臣の代を継ぐことは問題ありません。国で忠臣になれば、聖人の代を継ぐことは問題ありません。天の国の直系の王子の立場に立てば、平面上で聖子の道理も問題ないのです。そのため、孝子の基盤は忠臣の足場になるのであり、忠臣の足場は聖人の足場になるのであり、聖人の足場は聖子の足場になるのです。

父母様が天の悲しい事実を蕩減復帰して、初めて孝子、忠臣、聖人、聖子の道理を地上で完結したので、この全体を一九九五年の元旦に、統一教会と世界にいる人々に相続させるのです。

真の父母様を誇り愛そう

一九九六年の標語は、「真の父母様を誇り愛そう」です。一九九五年の標語は、「真の父母様の勝利圏を相続しよう」でした。

神様の願いや人類の願い、すべての万物の願いとは、真の父母がこの地に現れて、神様の真の愛が出発することです。それが創造の始まりであり、創造の過程であり、創造の目的と結果でした。人間が堕落しなかったならば、真の父母がこの地上に現れ、真の愛を中心として家庭を築いていたでしよそれが神様の願いであり、神様が人間を創造した理想でした。

堕落していないアダムとエバが、この地の真の父母になったならば、神様の真の愛を中心として、鉱物世界、植物世界、動物世界、被造世界の全体が一つになっていたでしょう。それにより、真の父母を中心として、すべての被造物が神様の愛の懐に抱かれていたでしょう。ですから、神様は、この地のアダム家庭を中心として、アダムとエバと共に一つになりこのすべての万物を主管しながら、愛の中で暮らさなければならなかったというのです。それが神様の願いでした。

15  真の父母様を誇り、愛さなければなりません。愛するのですが、自分の夫よりも、自分の息子、娘よりも、自分の国よりも、この地の堕落した人類のすべてのものよりも愛さなければなりません。世の中になかった愛をもって父母様を愛してこそ、皆さんも世の中にない愛の世界を相続するというのです。そうしてこそ、神様の息子、娘になり、天の国の皇族になり、天の国の民になるのです。そのようになり得る時代圏に入るのです。一九九七年に三百六十万双が祝福結婚をすれば、天国が展開するようになります。

天国はどれほど遠いでしょうか。ですから、天国に入ろうとすれば、真の父母を誇らなければならず、真の父母を証しなければならず、真の父母を愛さなければなりません。それを準備せざるを得なかったので、一九九六年の元旦に「真の父母様を誇り愛そう」という標語を定めたのです。

Luke Higuchi