真の父母経 第338話

第三節   「家庭盟誓」の制定

「家庭盟誓」制定の意義

真の父母様は、一九九四年五月一日に、「世界基督教統一神霊協会」の名称を「世界平和統一家庭連合」に変更することを予告し、祝福家庭が守るべき指針である「家庭盟誓」を制定して宣布された、「家庭盟誓」は、当初、七節からなっていたが、一九九八年二月三日に八節が追加された。「今や個人時代ではなく家庭時代であるため、『家庭盟誓』は個人的な誓いとは異なる」とされ、家庭の使命と責任を具体的に明示されたのである。

1   「家庭盟誓」が出てきたという事実が、どれほど有り難いことか分かりません。誰の前に誓うのですか。創造主である神様、天の父母のみ前に誓うのです。また、嘆息の場で恨を抱いていた地上の父母を解怨成就し、縦的な神様と横的な真の父母様のみ前に誓うのです。その次に、万民のすべての家庭に向かって「手本にしなさい」と言って唱えるのが「家庭盟誓」です。体と心を一つにして唱えなければなりません。夫婦が一つになって「家庭盟誓」を唱えなければなりません。息子、娘が一つになって、唱えなければなりません。一つになっていなければ、悔い改めて祈らなければならないのです。

2   統一教会は、今まで国を取り戻すために活動してきたのではなく、家庭を取り戻すために活動してきました。家庭が万世界、万国の組織編成の単位です。その単位がなければ公式をつくることができません。ですから、家庭を中心としてきたのであって、「国家を取り戻しなさい」とは言いませんでした。

「統一原理」の中には闘うという概念がありません。八項目の「家庭盟誓」がありますが、闘うという概念がないのです。以前の「私の誓い」には闘う概念がありましたが、今の「家庭盟誓」には、闘いの概念がありません。

3   「家庭盟誓」は、個人的な誓いとは違います。私たちがする誓いは、「個人盟誓」ではなく「家庭盟誓」です。家庭が公式であり、根本です。ですから、家庭を代表して誓いをするのです。父も家庭全体を代表し、母も家庭全体を代表し、息子、娘も家庭全体を代表して誓うのです。

第一に、心と体が一つにならなければならず、第二に、夫婦が一つにならなければなりません。第三に、子女が一つにならなければなりません。エデンにおいて神様を失ってしまいました。アダムとエバを中心として、個人を失い、家庭を失い、子女を失ってしまいました。これを復帰しなければなりません。ですから、「家庭盟誓」は、心と体が一つになってこそ、唱えることができます。夫婦が一つになり、子女が一つになってこそ、唱えることができるのです。

4   「家庭盟誓」を唱えることができる人は、完成した家庭の位置に立たなければならないので、心と体が一つにならなければなりません。心と体が一つになっていない人は、「家庭盟誓」を唱えることができません。堕落のゆえに、心と体が分かれました。偽りの父母、偽りの愛、偽りの生命、偽りの血統なので、これをすべて清算しなければなりません。

真の愛、真の生命、真の血統を復帰しなければならないのです。その三つが心と体を完成することができます。誰もその三つを否定できません。何よりもまず、真の愛を中心として、心と体を一つにしなければなりません。これが、神様の願う個人に対する目標であり、復帰の目的、摂理の目的です。

5   今から家庭を中心として誓うのです。他のものは必要ありません。幸福も、自由も、平和も、天地のすべてが家庭から出発するのです。今、家庭を中心とした誓いが必要です。ですから、家庭を失ってはいけません。家庭さえ一つにすれば、世界が統一され、天国ができるのです。

6   「家庭盟誓」を愛し、それを中心として団結することが、私たちの家庭の光となり、永遠の歴史の保証を受けることができるのです。

「家庭盟誓」はなくなりません。堕落したことを回復するために、避けられないものです。家庭で堕落して血統が変わったので、根源に戻るのです。深刻なことです。父母様が「家庭盟誓」を作るとき、真の父母、神様の実体対象という立場で作りました。「家庭盟誓」は、真の父母が責任をもって作ったものです。それをなくすことはできません。

「家庭盟誓」は天国の絶対的規約

真の父母様は、生涯をかけて残された数多くのみ言の中から核心を抜き出し、「家庭盟誓」に収め、全人類に指針として残された。そして、「『家庭盟誓』は、天一国主人として、人間が創造本然の世界である地上天国と天上天国の創建、心情文化世界の完成、神様との一体理想の実現などを決意する絶対規約であり、家庭の絶対指針である」と語られた。

7   「世界基督教統一神霊協会」の創立四十年を越えるとともに、「世界平和統一家庭連合」に変更し、それを完成するための絶対的規約、憲法のような「家庭盟誓」を制定しました。「家庭盟誓」という言葉は、歴史にありません。天国に向かい、天国を完成する「家庭盟誓」です。これを見れば、蕩減復帰の内容を中心として、完全に解放される内容になっています。ですから、これを唱える人は、堕落世界の家庭圏内ではなく、完成した家庭圏内に入ります。真の愛を中心とした家庭圏が形成されるので、偽りの愛で分立された心身の統一が起きるのです。

8   創造原理を見ると、原理結果主管圏と直接主管圏があります。これが連結されて、絶対創造原理時代に入っていくようになるのです。神様は、原理に背いて堕落したアダムとエバを地獄に投げ込んでしまいました。統一教会員にも、そのような時が来るというのです。法的な時代です。「家庭盟誓」は、天地の憲法です。

皆さんは「家庭盟誓」の一ヵ所だけ完成しても、天国の民になることができます。そのような価値を知らないので、空念仏のように、ただ唱えているというのです。皆さんが「家庭盟誓」を唱えたなら、誓ったとおりに暮らさなければならないのですが、そのようになっていません。うわべだけです。人の姿をしているのですが、中身のない人になっているので、中身を満たさなければなりません。それゆえ、本然の理想的直接主管圏内に入ったので、「家庭盟誓」は、法を立てて整理するための表題です。

9   「家庭盟誓」は、お父様が成し遂げて作ったものです。お父様が成し遂げていったものです。そのように成し遂げられた清い「家庭盟誓」を、皆さんが生命を懸けて憲法のように守らなければなりません。そうすれば、間違いなく天国に行くようになります。お父様が行く所に行くのです。

10  「家庭盟誓」の内容を分析し、解剖してみれば、途方もない事実、個人的に推し量ることもできない事情が綴られています。

家庭の基盤という要素を種として植えるようになるとき、そのまま拡張されるのです。そのようになれば、宗教がなくなります。

「家庭盟誓」は皆さんが生命を懸けて守っていくべき秤です。毎日のように皆さんの生活を比較しなければなりません。皆さんの生活の秤竿(の基準)が上がっているか、下がっているか、比較しなさいというのです。み旨のために、より精誠を尽くせば上がるのです。

11  皆さんは、「家庭盟誓」がどれほど途方もないものかを知らなければなりません。「家庭盟誓」は、どれ一つとして取り除くものがないのです。八節で、絶対信仰、絶対愛、絶対服従を強調しています。三大絶対条件の上に、性の完成が成就されなければなりません。真の父母時代になって、性の完成を発表できるのです。

人間が十六歳で堕落することによって、神様の創造本然の性がなくなりました。『平和神経』は、天の国の家庭と天の国を完成するための、憲法の草案です。ここに外れる憲法はあり得ません。「家庭盟誓」は『平和神経』の骨子です。天上世界や地上世界において完成した人々の「家庭盟誓」です。

12  皆さんが唱える「家庭盟誓」は、皆さんのための誓いの文章です。

皆さんは、先祖を代表し、現在の氏族を代表し、未来の子孫を代表するのです。皆さんが先祖の位置に立ったので、伝統を正しく立てなければ、皆さんの子孫たちの前でも堂々と立てません。「家庭盟誓」が中心です。神様の創造理想は、家庭です。「神様のもとの一つの家庭」です。あらゆることが、これを根として越えていかなければなりません。引っ掛かっては駄目だというのです。ですから、絶対「性」の上で「家庭盟誓」を唱えなければなりません。

総意に対する結論が「家庭盟誓」にかかっているので、「家庭盟誓」を唱えるときは、先祖と氏族、子孫と共に唱えるのです。絶対「性」の上で「家庭盟誓」を唱えなければならないというのです。

Atsuki Imamura