真の父母経 第339話
第二章 八定式と「七・一節」宣布
第一節 八定式と「天父主義」宣布
八定式の宣布とその背景
真の父母様は、一九八九年八月二十日、アメリカ、アラスカのコディアクにあるノース・ガーテンで、ダンベリー出監四周年を記念し、愛援摂理時代を宣布された。この日、真の父母様は「救援摂理の完結と愛援摂理」というテーマのみ言を通して、「今までは蕩減復帰救援摂理時代であったが、これからは統一教会に反対する勢力がなくなり、愛によって摂理する時代に進入するようになる」と語られた。また、一九八九年八月三十一日、八定式を宣布することにより、蕩減が必要のない時代を開かれた。八定式の八段階は、縦的には、僕の僕、僕、養子、庶子、直系の子女、夫婦、父母、神様であり、横的には、個人、家庭、氏族、民族、国家、世界、天宙、神様の八段階である。八定式は、真の父母様がこの縦的八段階と横的八段階の蕩減復帰路程において、勝利的な基台を立てたことを意味するのである。
1 愛援摂理時代を宣布した日が、一九八九年八月二十日です。愛援摂理というのは、血を流して蕩減の役事を行う救援摂理が終わるということです。愛の時代に入っていくのです。父母が現れ、愛の時代に入っていくというのです。ですから、愛援、愛を中心とした救援摂理を主張するのです。その次に、八月三十一日に八定式を宣布しました。縦的蕩減、横的蕩減をすべて清算しておかなければなりません。それで、アラスカという一番北の地域に行って、宣布したのです。次に、九月一日、天父主義時代を発表しました。その次に、一九九〇年二月二十七日、天地父母を宣布しました。天地父母も王権設定も同じです。それは、王権設定を発表する式です。ですから、天地の王権が着地することにより、真の父母が権勢を振るう時代に入るのです。
2 愛援摂理時代とは、神様が主管する世界に入るという意味です。二〇〇三年七月十三日に蕩減時代撤廃を宣言し、愛援摂理時代に入るのです。創造理想主管圏大転換の時期に、堕落したものを取り除き、神様を中心として新しい世界に越えていくのです。国連の刷新さえ終われば、救援摂理はすべて締めくくられます。宗教と国がなくなるのです。宗教の争い、国の争いがなくなるのです。愛の家庭時代だというのです。神様の真の愛を中心として、真の生命が結合することによって、真の血統をもつようになります。それは、どこまでも父子関係において成し遂げられるので一つの家庭制度です。
世界万民が兄弟だというのです。この根源をどこで探し求めるのでしょうか。家庭で探し求めるのです。はるか遠くにいる世界の万民が、何千年も前には一番近い兄弟だったのに、その兄弟を失ってしまいました。遠くに行ったので、何千年もかかる距離が生じて、一番近い兄弟を失ってしまったのです。ですから、東西が一つにならなければならず、南北が一つにならなければなりません。それゆえ、大家族時代だというのです。
3 天の摂理時代は、父母の時代、愛の時代に入ってきました。定着です。今ではもう、宗教が前進するに当たって、死を迎えることはありません。涙を流すことがないのです。今は、教育を受けて従っていけば、博士になるのと同じように、原理の道をそのまま踏んで一生懸命に行けば、天上の人格完成、地上の人格完成ができる時代になったのです。それで、愛援摂理時代に入るようになります。
原理で見るとき、原理結果主管圏を越えて直接主管圏内の神様の愛と一体になった基準に入っていき、子女と父母が共に連結されて父母権復帰時代になるので、氏族メシヤを発表せざるを得ません。
神様が六千年にわたる摂理のために犠牲になり、お父様までも犠牲になって、ついに堕落したアダム家庭を復帰するようになりました。そうして、自分勝手に結婚した人が復帰された蘇生アダムになり、皆さんの氏族は長成アダムになり、お父様は国を中心として完成アダムになるのです。ですから、自動的に世界的なものになります。
それで、父母様の相続権を譲り受ける偉大な時代に入ったのです。父子が一つになっているというのです。サタン世界は、それに手を出すことができません。
4 今、父母様が皆さんに「天が特権を下さった」と言えば、それは皆さんを生んだ父母より、もっと高いメシヤの位置に上げてくださった、ということです。皆さんは氏族メシヤになって、イエス様の代わりに皆さんの父母を、アダムとエバの代わりの位置に立てるのです。堕落したアダムとエバが、復帰された自分の一つの家庭の正しい父母として立つことによって、家庭、氏族、民族、国家、世界的メシヤの親権を相続するようになります。
原理に立脚して言えば、原理結果主管圏と直接主管圏です。原理結果主管圏では、長子権復帰によって責任分担を完成しなければなりません。世界的にサタンに打ち勝ち、勝利の旗を立てて、「もうあなたは天の子女なので、私は天使長としてあなたに侍らなければなりません」という基台を復帰した上で、原理結果主管圏を直接主管するようになっています。長子権復帰によってそうなるのです。
最初に生まれた子女も、次に生まれた子女も、アダムとエバの子女です。神様の子女です。それで、父母を中心とした子女が、神様を中心として家族、血族を連結する摂理時代に戻ってきたので、愛援摂理時代と言うのです。
5 堕落したアダムの子孫たちを復帰するために、イエス様が二番目の父母として来られ、世界を救おうとしましたが、それができませんでした。それで、再臨主が三番目の父母として来られるようになったのです。キリスト教が使命を完遂できなかったので、真の父母が来て四十年間、再び蕩減復帰をして勝利の基盤を立てることによって長子権を復帰し、イエス様ができなかったあらゆることを復帰し、アダムが果たせなかったあらゆることを復帰しなければなりません。
したがって、父母様によってアダム家庭が復帰され、イエス様の家庭が復帰され、各国が復帰されるのです。韓国が復帰されれば、世界的中心国になります。ですから、再臨主、すなわち真の父母を中心として、世界的父母、国家的父母、氏族的父母、家庭的父母が立てられれば、自動的に国家はなくなるようになります。国家を見ようとしてもないというのです。
家庭的メシヤ、氏族メシヤである祝福家庭が国を救わなければなりません。イエス様が復活したのと同じ家庭的立場で、国を救わなければならないのです。イスラエルの国とローマ、そして、世界を連結するのがイエス様の使命でした。世界は内外、すなわちカイン・アベル問題で分裂したのですが、それを愛で連結させなければなりません。
6 お父様自身が、僕の僕の位置から始めました。お父様は、日本で廃品回収をするなど、どんなことでもすべてやりました。三年以上にわたって誕生日に断食をし、説教をする時にも、継ぎはぎの衣服を着て話をしたりしました。復帰です。僕の僕としても世界的な迫害を受けました。
僕の僕の位置から僕の位置、その次には養子の位置に行かなければなりません。養子は血統が違います。そして、アダムが伝統を立てるべきその責任分担を、完成しなければなりません。
伝統を立てるときには、失敗したアダムの責任があるので、つらいことにも耐えて越えながら、責任分担を完成しなければならないというのです。そして、エバの基盤を完全に子女と一致させなければなりません。エバを通して天宙復帰のための長子権を立て、その長子復帰の責任を与えられたエバは、長子や次子と一つにならなければなりません。
7 再臨主は、縦的な基準をすべて備えて、平準化の基準に上がってきたので、蕩減が必要ありません。ですから、個人復帰、家庭復帰、氏族復帰、民族復帰、国家復帰、世界復帰、天宙復帰、神様復帰までの八段階を連結しさえすればよいのです。
神様の圏内で反対がないようにキリスト教文化圏を準備しておいたのですが、そのキリスト教文化圏の目的は、来られる主に侍ることです。
ところが、あらゆることを縦横に蕩減復帰して成し遂げておいたのですが、それをすべて失ってしまいました。世界版図で縦横に蕩減した基準をすべてつくっておいたのですが、大韓民国とキリスト教がお父様に従うことができなかったために、これをすべて失ってしまったのです。
ですから、天の側のカイン・アベル・エバ国家、サタン側のカイン・アベル・エバ国家と韓国まで、七ヵ国が怨讐になりました。サタンは、この七ヵ国を駆り立ててお父様を葬ってしまおうとしたのです。
そのため、国家基準を越える時まで、祝福の版図を中心として七百七十七家庭までの祝福家庭の婦人に対して三年間の伝道命令を下し、この基準の版図を築いたのちに、お父様がアメリカに行ったのです。こうして、世界的版図を収拾する時まで、再び八段階を蕩減したのです。