真の父母経 第363話

第一章  神様王権即位式と解放圏戴冠式

第一節   神様王権即位式

神様の王権回復のための摂理歴史

二〇〇一年一月十三日、天宙清平修錬苑で神様王権即位式が挙行された。真の父母様は、神様が失ってしまった真の家庭を探し出された基盤の上で、長子権、父母権を復帰して、神様に王権を奉献してさしあげたのである。これをもって、神様が人間の先祖の堕落によって失ってしまった王権を回復することにより、地上と天上に天一国を宣布できる基盤が整った。真の父母様が、神様を地上に迎えて神様王権即位式を開催することによって、初めて神様は地上と天上の二つの世界で王権を手にしていかれたのである。

1   旧約時代は兄弟が一つになる時代であり、新約時代は父母と一つになる時代であり、その次に、成約時代は王権と一つになる時代です。長子権復帰、父母権復帰、王権復帰です。イスラエル民族がイエス様を父母として侍っていれば、王権復帰まで一度に成就されたはずですが、それを成就できなかったので延長され、成約時代に入って王権復帰時代に越えていくのです。

2   旧約時代までは万物を犠牲にしました。万物を犠牲にして、息子、娘が行ける道を築いたのです。その息子がメシヤです。そのメシヤをこの地上に降臨させるための準備として、祭物、万物を選んだのです。反対に上がってきました。その次には、息子がこの地上に来て血を流しました。息子が十字架で亡くなったのです。当時、イスラエル民族が一つになっていれば、その息子が亡くなることはなかったでしょう。彼らが不信したので、息子が血を流すようになったのです。ですから、その息子がすべきことは、この地上に真の父母が来ることのできる道を築くことです。のちには母が来なければなりません。新婦の立場で世界を収拾し、来られる新郎を迎えなければなりません。

そのためには、失われたカインとアベルを収拾しなければならないのです。エデンの園のカインとアベルから、国家的イエス様の時代のイスラエル民族とユダヤ教のカインとアベル、「終わりの日」における共産主義と民主主義のカインとアベルを、世界的な王権を中心としてすべて収拾しなければなりません。

3   旧約時代は兄弟主義の時代でした。ユダヤ教はアベルの立場であり、イスラエル民族はカインの立場でした。この二人の兄弟が一つになった基盤の上で、父母主義と連結されるようになっていたのです。その兄弟が母を中心として一つになり、その次に父と連結されれば、イエス様を中心として家庭を形成することができました。ところが、それができずに長子権を失ってしまったのです。旧約時代は長子権、新約時代は父母権、成約時代は王権を復帰する時代ですが、それをすべて失ってしまいました。この旧約時代と新約時代、そして、成約時代を完成しなければなりません。

旧約時代までは祭物として物質を犠牲にし、新約時代であるイエス様の時になって息子と国を定着させようとしましたが、できなかったので、息子が祭物にならなければなりませんでした。そうして、父母の祭物時代まで来たのですが、天に侍るためには、父母にも祭物の過程が残っているので、神様をこの地上にお迎えするための四十年の受難の道を経て、越えていかなければならないというのです。そのようにして、神様を地上にお迎えするのです。地上と天上の二つの世界が連結され、神様が自由に役事(働き)なさることができるようになります。そのあとに、地上と天上の解放が始まるのです。

4   イスラエルの民がメシヤを中心として一つになっていたならば、その当時に長子権復帰が成就されたでしょう。兄弟間の統一は、同じレベル、同じ価値、同じ基準で成就されます。メシヤなしには統一が成し遂げられません。メシヤが長子の代表です。ところが、イスラエルがメシヤと一つになりませんでした。イエス様と一つになっていれば、メシヤの家庭が出発することによって、選民の国を中心として祝福が展開したでしょう。

このように見るとき、イエス様は「小羊の婚宴」、結婚をしなければなりません。結婚を通して父母にならなければならないのです。そうして、メシヤの家庭が長子家庭になり、世界人類は次子家庭にならなければなりません。そのようになってこそ、父母権復帰が成就されます。全世界が祝福を受けた家庭になり、メシヤを中心として国家基準を越えて、キリスト教文化圏が第二イスラエル圏として「神様のもとの一つの国」を求めれば、世界の代表国家を探し出すことができます。それが可能だった時期が、第二次世界大戦終結直後でした。その時までは「神様のもとの一つの国」でしたが、今や祝福家庭の世界化基盤の上で、全人類が一つの焦点に合わせ、神様を王として侍ることのできる立場に立たなければなりません。そのために再臨主が来るのです。

5   再臨主が来るのは、長子権を完成できなかったからです。イエス様がそれを成し遂げることなく亡くなったため、再臨主が来て長子の権限、家庭的真の父母の権限、世界的な王の権限を立てて、すべて神様にお返ししなければなりません。真の父母からすべての所有を受け取るのです。それは本来、神様のものだったので、蕩減時代を越えて奉献しなければなりません。堕落した人間は、所有権をもつことができません。自分のものがないというのです。再臨主と一つになり、再臨主のものとして結着させて、神様にお返ししなければなりません。アダムが完成できなかったので、神様が主管されるようになっていなかったのです。ですから、再びお返ししなければなりません。堕落しないですべてのものを解怨成就したので、返してもらわなければなりません。

そのように返してもらったその日からは、天地の王権を誰もが相続し、天地父母の権限、天地の長子権の権限が平面的に成就されるのです。それゆえ、長子権の上に父母権、その上に王権です。そのようなものが世界化され、皆さんの家庭でも長子権、父母権、王権を完成するのです。そのような基盤の上に皆さんが立ってこそ、地上・天上世界の完全な解放になります。神様も解放されるので、解放された主人に侍り、永遠に地上・天上天国で暮らすのです。永遠の世界になるというのです。そうして、長子権と父母権を勝利した家庭が、イエス様を世界の王として侍らなければなりません。全体が、王として侍らなければならないというのです。

6   お父様は、サタン世界の王権を中心として代を継いできたすべてのものを除去してしまわなければなりません。天に背き、天のみ旨に背いたことを蕩減し、勝利的覇権を取り戻さなければならないのです。個人時代から氏族時代、そして、今までサタンの王権によって侵食されていたすべてのものを払いのけなければならないというのです。そのためには、長子権を復帰しなければなりません。長子権復帰、その次に、父母権復帰をしなければなりません。本来は父母が主人なのですが、サタンが主人になり、王になっています。ですから、次子として天の側で長子権を復帰し、父母権を復帰して、それから王権を復帰していくのです。

Atsuki Imamura