真の父母経 第358話

アメリカ・ヨーロッパ・アジア・オセアニア大会

真のお母様は、一九九二年十月二十日から二十七日までアメリカの八大都市で、十一月十一日から十八日までドイツ、イギリス、フランス、イタリアの八ヵ都市で、十一月二十二日にはロシアのモスクワ、十一月二十九日にはオーストラリアのシドニー、十二月二日にはニュージーランドのオークランド、十二月八日にはフィリピンのマニラ、十二月二十三日には中国の北京で、「世界平和女性連合」の大会を主宰された。アメリカ大会からは、「世界平和における女性の役割」という題名で基調演説をされた。

9   第二次世界大戦以降に、イギリス、アメリカ、フランスがお父様を迎えて、キリスト教文化圏が新婦として全世界の統一圏を形成しなければならなかったのですが、これを失ってしまいました。ですから、それを蕩減してこの峠を越え、新婦圏であるキリスト教文化圏に対して連結しなければなりません。

それで、一九九二年の一年間に、お母様が世界百十三ヵ所で大講演会をしたのです。連結する内容です。それが蕩減されたので、お母様を中心として一緒に立つのです。一緒に立って神様をお迎えし、回れ右して世界を越え、国家を越えて故郷に帰ってくるのです。人間が堕落していなかった時、神様がエデンの園で自由に往来できた基盤を再び取り戻すというのです。それを取り戻すために故郷に帰らなければなりません。

10  お母様が日本で行った「世界平和女性連合」の大会をアメリカの州責任者たちが聞き、そのまま相続しました。日本でのお母様の巡回講演を、アメリカの州責任者と「アメリカ自由連合(AFC)」の責任者たちが毎日のように聞いたのです。これをアメリカ五十州の地方組織でも聞かなければなりません。

そして、アメリカでお母様が巡回したことについては、世界の宣教師たちが来て、すべて報告を聞かなければなりません。アダム国家の伝統はエバ国家が受け継がなければならず、エバ国家の伝統は天使長国家が受け継がなければならず、天使長国家の伝統は世界のあらゆる国が受け継がなければなりません。異議はありません。それこそ、世界的な修練会になったのです。

11  一九九二年、「世界平和女性連合」のワシントンDC大会を通して、お母様についての評判が大きく広がりました。そうして、行く先々で互いに表彰牌を授与するブームが起きたのです。

ロサンゼルス大会では、「世界の母」という賞牌まで授与しました。彼らは、原理について知らない人たちです。アメリカの全女性を代表する機構の会長が出てきて、「世界の母」の賞牌を授与し、一大演説をするという出来事が起きたのです。

12  一九九二年十一月から、ヨーロッパの四ヵ国を中心として、「世界平和女性連合」の大講演会を出発することになります。お父様は一緒に行きません。お母様に完全に侍ることができるよう、前に立てるのです。そのようにして、世界の女性たちに門を開いてあげなければなりません。それで、「ロシア講演まで準備しなさい」と言いました。中国と北朝鮮にまで一瀉(いっしゃ)千里で進んでいくのです。女性たちは、争いをしようとしていても、涙を流して帰ってきますが、男性たちが行けば、闘争が起き、血が流れます。ですから、女性を立てて行うのです。平和の世界は、愛を出発点とするので、女性を立てざるを得ないのです。

13  「世界平和女性連合」の大会をアメリカの八ヵ都市で行い、ヨーロッパでも八ヵ都市で行います。アメリカが西欧社会の主体だとすれば、ヨーロッパは相対です。そのような事実を知らないので、「四、五ヵ所でやろう」と言うのです。

ヨーロッパは、何ヵ国でも一つの国と見なければなりません。ヨーロッパといっても、イギリス、フランス、イタリアだけが入るのではありません。アメリカが八つの州でやったのなら、ヨーロッパもそれに相対的に合わせて、八ヵ都市でしなければなりません。一九九二年は、ロシアまでもつかまえて、入っていかなければなりません。この怨讐の国々が一つになって、孝子、忠臣、聖人、聖子の道理を果たした立場で、祖国光復の基盤を整えなければならないのです。怨讐の世界に向かって闘争歴史を綴ってきた、すべてのことにおいて新しい伝統を立てることによって、天が君臨できるようになるのです。

14  一九九二年、「世界平和女性連合」の講演会をしながら、お母様が世界的に旋風を巻き起こしました。ローマ大会では、四つの団体から大きな賞牌をもらいました。今や、お母様を中心として、女性たちが完全に一つにならなければなりません。全世界が一列に貫かれるというのです。そのようにして、新郎として来られたイエス様を中心として新婦教会であるユダヤ教が一つになれなかったことを、今日の世界で一つにしなければなりません。

15  本来は、お母様を中心として、韓国と日本とアメリカで長子権を復帰すれば、ドイツはそのまま付いてくるようになっています。ヨーロッパはそのままアメリカに付いていくのです。しかし、ヨーロッパでお母様が「世界平和女性連合」の大会をするのは何のためでしょうか。

第二次世界大戦以降、エバ国家であるイギリスを中心として、アメリカとフランスはアベルとカインですが、これらの国が真の父に侍ることができなかったことによって、世界的な勝利の出発ができませんでした。ヨーロッパのイギリス、フランス、ドイツ、イタリア、摂理上の四つの国でなぜ大会をしなければならないのでしょうか。

第二次世界大戦の時、枢軸国だった日本とドイツを祝福すれば、イタリアも祝福してあげなければなりません。イタリアを抜けば、背後のあらゆるものが一つにまとまらないのです。ですから、彼らにも整地作業をしてあげなければなりません。それで今回、お母様がヨーロッパまで巡回するのです。摂理史において、お母様を中心とするカイン・アベルとして、復帰の責任をもつ立場で世界的な清算をしなければならない基本的な位置にいるので、これらの国で大会をするのです。

16  個人伝道時代は過ぎ去りました。私たちの祝福の論理を中心として、家庭の方向を変えなければなりません。家庭の方向を変えようとすれば、女性から変えなければなりません。

エバから始まって家庭がサタン世界になったので、蕩減復帰の原則によってこれを反対方向に変えようとすれば、お母様が先頭に立って女性を世界的に編成し、一つになるようにしなければなりません。それで、お母様の「世界平和女性連合」の大会を通して韓国を席巻し、日本を席巻し、アメリカを席巻し、ヨーロッパを席巻しました。これから、その周辺国家と六大州の重要な都市を、女性を中心として席巻するのです。

ですから、世界平和を提唱した女性はお母様しかいないという評価が出てくるのです。息子、娘はお母様に連結されているので、お母様がそのようにすれば、サタン世界は一八〇度向きを変え、お母様を中心として進むのです。

17  お母様が「世界平和女性連合」のヨーロッパ大会のために、各地域で着る服を準備して行きました。ところが、帰ってきた時に見ると、一着も残っていませんでした。食口たちにすべて分けてあげたのです。誰かにあげたのか、指輪までありません。それで聞いてみると、「よく分からない」というのです。そのように、与えて、忘れてしまわなければならないというのです。自分の生命を与え、愛を与えて忘れてしまう人が、神様の最も近い所に行くのです。

18  「世界平和女性連合モスクワ大会をやりなさい」と一週間前に指示した人も、「荒れ地のような所に行かなければならない」と言いながら行くお母様も、人々から見れば理解できなかったでしょう。

三年前のことを考えてみてください。モスクワはどのような場所でしょうか。一週間前に、モスクワ大会を指示したのです。それが摂理史です。ロシアに行くには、そのようにしなければなりません。そのようにして二週間以内に、すべてやってしまったのです。

19  私以上にロシアのために働いた人がどこにいますか。私はロシアの地位の高い人々の息子、娘たちをアメリカに連れていって教育を受けさせ、今はその人たちが父母様の側にいます。それで、(お母様の「世界平和女性連合」の)イタリア・ミラノ大会が終わるとき、モスクワ大会を指示したのです。一週間前に指示したのですが、その大会場所が準備できなくなり、大会の正に前日、十六時間前からすべて準備したのです。

十六時間の間にパンフレットを作り、講堂を借り、舞台を設置して大会を終えました。四千人が入れる会場に七千人が集まったというのです。三千人は入ることもできず、外にいました。そのように困難があったにもかかわらず、成功裏に大会を終えたのです。

20  お母様が「世界平和女性連合」の中国大会を行うために中国に出発します。共産体制の中国で大会をするというのです。そこで「神様」という言葉を語ることができますか。それは、党が許さず、軍部が許さないのです。

党がこの大会の原稿を検閲するのに一週間かかりました。今までお母様の大会で、神様を中心として語ったその骨子をすべて入れたのです。共産国家で、それが夢ではなく、事実として成し遂げられました。

21  お母様が中国に行って、「世界平和女性連合」の大会をすることになっています。それはどれほど大変なことでしょうか。政府もできません。ありとあらゆることをすべてやり、私たちがすべて消化して、間違いなく共産党が全党大会を行う人民大会堂に行って大会をするのです。

中国の最高の女性たち、英語ができる女性たちを参席させようと思います。そして、既にロシアでも大会を行い、中国でも大会を行うことになったので、今や北朝鮮でも大会をしなければなりません。女性たちがしなければならないのです。

22  「世界平和女性連合」の中国大会は、最初から問題がたくさんありました。「宗教的な内容をもって大会をするので、軍部でも問題になり、党でも問題になる」と言いながら、困るとして中国当局が妨害したのですが、そのまま押し切りました。講演文に「神様」という言葉が、一回ではなく数十回出てくるというのです。私たちが人民大会堂でこのような講演をしたこと自体が、どれほど革命的なことか分かりません。若い人たちはみな講演文を読むでしょうし、そうすれば全国で評判にもなるはずです。これは革命的な事件です。

Atsuki Imamura