真の父母経 第321話
5 一生の間、怨讐を愛しました。個人の段階でそれを行い、家庭の段階でそれを行い、氏族、民族、国家、世界の段階、その次に天宙の段階においてまでそれを行いました。ダンべリーにはなぜ入ったのでしょうか。霊界と肉界とが塀で塞がっています。堕落した父母によってずれてしまったものを解消するために、霊界と地上に道を築いておかなければなりません。ダンベリーにいるとき、お母様と特別祈祷をすることにより、そのような条件を立てました。その時から地獄のすべての塀が崩れて、誰でも努力すれば、天上世界に上がっていける道ができました。
また、霊界において自分の親戚の中に善なる霊がいれば、教育して引っ張っていくこともできるようになりました。霊界の救世主の役割が始まったというのです。救世主の役割は、この地上にのみあったのですが、このような道を築いてあげることにより、向こうの国(霊界)の善なる霊たちが、地獄にいる悪なる霊たちを教育し、善なる先祖が救世主の役割を果たしながら、発展して上がっていける道が開かれるようになりました。
6 お父様の一代で、個人から世界、霊界まで高速道路を開拓しました。それが一九八五年二月一日、ダンベリーにおける「開天門の日」宣布です。地上世界から天上世界まで高速道路を連結させて、門を開いておかなければなりません。それは、最も難しい所、最も難しい底辺からしておかなければなりません。
ですから、すべての歴史の新しい起源は、獄中から始まるのです。世の中でもそうです。革命家たちは、監獄から新しい道を開いていきます。それと同じように、獄中の一番底から高速道路を築いてこなければなりません。そのようにすることによって、地獄であれば地獄でも、男性と女性が行く道ができるのです。地上世界もすべて同じです。偽りの父母によって仕切りで塞がれたものが、真の父母によって開かれるというのです。偽りの父母の愛による血統的因縁で塞がったものが、真の父母の愛により、新しい祝福の血統を受け継ぐことによって、開かれるようになるのです。
7 ダンベリーを中心として地獄と天上の門を開け放ち、地上の地獄の門までも開け放ちました。そうして、ダンベリーから出てくるときには、統一家とお父様を中心として、東西南北の四方に万国を連結することができました。そのような基盤を築こうとしたので、真の父母の息子である興進君を霊界に送り、霊界を救わなければなりませんでした。天地を中心として、祭物的立場で真の父母の愛の圏内において霊界に行った人は、興進君しかいません。
イエス様を中心として教派が分かれました。民族別にもすべて分かれているのです。このような塀をすべて崩して、一列に集まれるように綱を張っておきました。水がたまっている所に穴を開けておけば、水が流れて一ヵ所に集まるのと同じように、イエス様と興進君の愛の道を通して、霊界と地上を往来するのです。本来、霊界に行った善なる先祖たちは、愛の道、本然の愛の綱を渡らなければならないのですが、その愛を通して往来できる橋ができたのです。
8 本然の世界において天国に行く道は、真の父母が導くのではなく、天使たちが導きます。真の父母が皆さんを導くのは、原理ではありません。真の父母が道を築いておいたので、真の父母を愛すれば、この道に従っていくようになっています。
その道に従っていきながら、真の父母を愛する立場で、人類を真の父母以上に愛するようになれば、皆さんが行く道は万事亨通(すべてが思いどおりにいくこと)です。滞る道がなく、狭い道がないというのです。高速道路で、直通する主流の心情路線を行きます。ですから、皆さんは地上から天国まで直行することができるのです。
9 霊界に行く時、神様のみ前に何のプレゼントをもって行くのでしょうか。それがお父様の問題です。神様が願う国と世界のために働き、今後、訪れる理想的な社会と理想的な世界を築くことができる二世のために生きてきました。神様のように愛したのです。それゆえ、霊界に行っても自然です。そのまま延長です。そのことをするのです。神様がそのみ業をしているので、私も神様の近くに行って、それを一緒にせざるを得ないという結論が出てきます。ですから、神様も「私の国は、あなたの国だ!」とおっしゃるのです。
10 真の父母は、偽りの父母がつくっておいたすべてのものを生み変えていきます。真の父母が霊界に入っていくとき、より良い条件をつくっておいてから行かなければなりません。地上世界と天上世界の監獄にいる囚人たちをすべて解放してあげなければなりません。地上世界の監獄の門を開いて、天上世界に行ける道を開いてあげなければならないのです。
自分の信仰の程度と良心に従って天上世界に上がれば、教育をするのです。原理のみ言と理想世界の内容を教育できる体制を霊界につくらなければなりません。互いに知っている人々に対しては、自分たちのクラブを中心として教育すれば、短期間のうちに復帰されます。そうすれば、統一天下になるのです。そうして、地上天国が始まり、天上天国が始まるのです。サタンまでも解放してあげなければなりません。
11 歴史的な怨恨の塀を、真の父母が押しのけてしまわなければなりません。それは、国の王権をもって玉座でするのではありません。人類が地上地獄に生きていて、霊人たちが霊界の地獄で苦痛を受けているので、地上地獄と天上地獄の門をすべて開いて、地上の個人から国家と世界を連結し、その次に、地上から天上世界まで通ずるように道を連結しなければなりません。高速道路を連結しなければなりません。主流と通じる、たった一つの道に連結しなければならないというのです。
ですから、皆さんの心と体が一つになり、その一つになった基準で家庭を経て、氏族を経て、民族と国家を経て、世界を越えて、天上世界に行っても、塀があってはいけません。すべて、押しのけてしまわなければなりません。最後の問題は、塞がっている霊的な地獄の門と、天国の門を開くことです。地上地獄の一番端に行って地上地獄の門を開き、天上地獄の出発点に立って、天上地獄の門を開かなければ、天国に入ることはできません。地獄に勝った人だけが、天国に行くことができます。
何によって勝たなければならないのでしょうか。祈りによって勝てるのではありません。神様の愛をもって勝たなければなりません。そのようにしなければ天国に入れないので、私は神様の愛を中心として、地上を経て天上世界の地獄の門まで開き、地上から天上まで行く道を築いておきました。
12 歴史的につながってきた皆さん自身に対する根本問題を解決する道は、父母様の教え以外にはありません。永遠にありません。私がうそを言っているか、霊界に行ってみてください。すべて知って成し遂げ、勝利して教えているのです。良心はそれを知っています。「真の父母と成約時代」を宣布したということは、それを成し遂げたということです。サタンと対決して屈服させたので、父母様が向かう世界、展望する世界には、サタンがその姿を現すことができません。
それを個人、家庭、氏族、民族、国家、世界、天宙、霊界の天国まで平面化しています。それを平面化して連結すれば地上天国です。地上天国で生きた人とその一族が、そのまま天上天国に移行するようになっています。天上天国は本家なのです。
13 霊界と肉界を一つに統一できる真理が、原理です。本然のプラスは天であり、地上はマイナスの立場です。これが一つになる場で全体的発展が可能です。今までの歴史全体が、摂理的観点の世界歴史だという概念を誰も知りませんでした。真の父母様がこの地に来て、初めて堕落したアダム世界をきれいに掃除し、完成させて、天国に連結されるようにしました。本然の基盤は、アダムと神様が連結されるところです。これが選民イスラエルを決定します。
イスラエルが拡張され、全人類にまで広がらなければなりません。そこから、家庭が出てくるようになります。アダム家庭が確定すれば、堕落家庭は滅びるようになるのです。そのように転換できるのは、祝福しかありません。
同じように、祝福家庭がこの地上に定着すれば、その先祖と父母たちが祝福に同参するようになります。そのようになったあとに、地上に理想家庭が定着し、理想家庭が全世界に広がるようになれば、それが地上天国です。そのような地上天国が完成すれば、自動的に天上天国ができるのです。