イエス様の生涯と愛 第4話

サタンと血縁関係を結んで堕落した人類

創世記には、アダムとエバがサタンの誘惑に遭い、善悪の実を取って食べたとあります。取って食べるときは、目で見て、手で取り、口で食べたはずです。それならば、目を隠し、手を隠し、口をふさがなければならないのに、いきなり下半身を隠しました。こうしてエバが堕落したのです。

その次には、何も知らないアダムに向かって無理やりに、善悪の実を取って食べるように言いました。手で取って口で食べたはずなのに、取って食べたアダムも下半身を隠しました。人には、傷のある所を隠す本性があります。男性は顔に傷があれば、何とかして顔を隠そうとします。ましてや女性は、小さな傷があってもそれを隠そうとするのです。結局人は、傷のある所を隠したがるのです。アダムとエバが下半身を隠したということは、その下半身が傷になったからです。それは否定できません。

ヨブ記第三十一章33節に、「わたしがもし(アダムのごとく)人々の前にわたしのとがをおおい、わたしの悪事を胸の中に隠したことがあるなら」という聖句があります。結局は、恥ずかしい所を隠したのです。

それでは、人類始祖が不法なる不倫の貞操関係によって犯した事件があったという観点から、聖書を再び調べてみましょう。ヨハネによる福音書第八章44節を見ると、イエス様が不信仰な人たちに対して、「あなたがたは自分の父、すなわち、悪魔から出てきた者であって、その父の欲望どおりを行おうと思っている」と端的に結論づけて語っています。それから不信仰なパリサイ人に対して、「まむしの子らよ」(マタイ一ニ・34)と指摘して宣布したのです。

これらのことを見ると、堕落した私たち人類は、血統的な関係で犯行を行ったと結論づけることができます。堕落しなかったなら、私たち人間は完成して聖殿となり、神様の体となり、神様の神性を受け得る神聖な体になっていたことでしょう。そのようなことが、神様の愛の中で成就されなければならなかったにもかかわらず、その体をサタンが侵犯することによって、サタンの僕となり、悪性を受けた人間になってしまったのです。

堕落しなかったなら、アダムとエバは神様の体になり、神様の愛の中で一つとなり、家庭を築いたことでしょう。そこに息子と娘が生まれれば、その息子と娘は、神様の息子、娘であると同時に、アダムとエバの息子、娘になるのです。神様が直接主管する家庭になり、氏族になり、民族になり、世界になり…。そのようになれば、地上に自動的に天国が形成されるはずでした。

ところが、悪魔サタンが侵入し、血統的に蹂躙することによって、アダム、エバと一つになり、子孫を繁殖したのが堕落です。その子孫が世界的に繁殖したのが、今までの人類なのです。

堕落しなかったなら私たち人類は、神様と共に真なる父母(アダム家庭)を中心として形成されたはずですが、堕落することによって、偽りの父母と偽りの息子、娘ができてしまいました。真なる世界の代わりに、悪なる世界になったということは、人類にとって恨めしいことであり、神様にとっても恨めしいことになったのです。

このように(サタンが)血筋を通して侵入してきたので、自動的にアダムの家庭を中心として繁殖していきました。悪魔サタンが、人類の中心になったのですから、サタンはこの世の王にならざるを得ないのです。それと同時に、私たちは切っても切れない悪魔サタンの血筋を受けて生まれたのです。血統的に原罪をもって生まれたのです。

神様の血統を受け、永遠に神様の愛を受けるべきこの体が、神様の怨讐であり、本然の人間に対しても怨讐である悪魔サタンの血を受けて、地獄に引きずられていかざるを得ない恨めしい立場にあるという事実を、今まで知りませんでした。神様を中心として平和な天国で理想的に楽しく暮らせる家庭をサタンが奪い、不幸と地獄の世界をつくったのです。それによって、神様は追い出されたのです。

Atsuki Imamura