イエス様の生涯と愛 第2話
第一章 イエス様誕生前の摂理
ー、メシヤ降臨のための血統復帰の摂理
神様は一つの特定の民族に約束をなさり、希望をもたせ、その民族を通して摂理を進めてこられました。その特定の民族が、イスラエル選民です。それでは、そのイスラエル民族の目的とは何でしょうか。世界の国を占領することではありません。イスラエル選民の願いは、世界を征服することではなく、メシヤを迎えることです。メシヤとは何でしょうか。救世主です。
救世主とは何でしょうか。真の人間の原型です。工場に行ってみれば鋳型というものがあります。ある物がつくられているのを見ると型があって、そこに材料さえ入れれば、ガチャンガチャンと何千個でも何万個でも同じ物が出てくるでしょう?救世主とは、そのような鋳型のような人間なのです。すべての人間のモデルなのです。
その方が来られることによって、その方と一つになれば救われるのです。質は異なっていてもいいのです。質は異なっても、形さえ一つになれば救われるのです。人がみな、イエス様と同じになることはできません。形さえ同じならばいいのです。丸い形ならば丸い形として、全く同じでなければなりません。そこに角があってはなりません。角があれば、その角を切り捨てなくては、合格品になれないのです。
人間世界に歴史上初めて、神様が描いた最高の型として、「人はこのようでなければならない」という、その型を代表して来られる方がメシヤなのです。イスラエル選民は、そのメシヤが来ることを願ったのです。今日の世界もそうです。今日、世界中の宗教は、すべてメシヤ思想をもっています。
メシヤは生命を中心とした心の愛と、生命を中心とした最高の人格の標準になる方です。この方を一つのモデルにして、今までサタン世界で受け継いだ信念や愛の感性をすべて埋葬し、無の状態にしなければならないのです。そして本来、堕落していないアダムの体と同じ、本性である心の愛を中心として一〇〇パーセント和合できる体を見つけなければなりません。次に、本然の心の愛を実体の体と結びつけて、堕落の因縁を抜け出した一人の男性にならなければならず、神様の体、すなわち内的な聖殿を築き、神様と一つになって登場できる一人の男性にならなければなりません。このような男性がメシヤです。
メシヤとは何でしょうか。人類で初めて、神様の愛を中心として生まれた愛の先祖です。したがって、イエス様や再び来られる主は、本然の心を中心とした愛の世界の父、宇宙の愛の父になるのです。私の心と体は互いに離れられません。体は心の愛を受けなければならないのです。
心と体が一つとなった立場に立っていない人間は、そのような立場に立っているという条件を立てて、神様に接ぎ木をしてもらわなければなりません。メシヤと堕落人間は種が異なるので、幹を切って接ぎ木されなければなりません。これが今までの復帰摂理の経路です。