御旨と海 第19話
新しい出発
今日は十月一日、そして十月は成功の月です。今年どういう種子をまいたとしても、皆さんの運勢はこの月に開かれます。今日、この十月一日から皆さんは前進しますか。そしてあらゆる努力を惜しみませんか。キャンパスへ行って、カープと共に働きたいですか。それとも、誰も今やっていないことをやりたいですか。年を取って死ぬ前に、皆さんは何かをしなければなりません。今日はその出発にとって絶好の日かも知れません。
何年か前には我々は科学者会議を開いていませんでした。準備のできていた人は誰もいなかったのですが、先生はそれでもやらせました。もしそれをやっていなかったならば、今日の我々はどうなっていたでしょうか。我々は学者の世界から全く理解されないままでいたでしょう。それは全く惨めなことです。我々が持っているものを誰も認識しなかったでしょうし、理解しなかったでしょう。しかし今日多くの人達が我々のメッセージを研究し、そのある部分を理解することができます。統一教会のメンバーが、西洋世界の最高の学者を教育していることが広く知れ渡りました。人はそれを知るにつれて、我々を不思議な目で見るようになりました。それはまるで西洋文化の中に光を放っている稲妻のようなものです。
食口は科学者会議には参加していません。彼らはスタッフか、コーディネーターです。そこには科学のいろいろな分野の学者達が参加しています。その会議を通して学者達は我々のことを学びつつあります。それは、連鎖反応を引き起こしつつあります。ドイツでは十五の分野しか設けられていないのに、四百人以上の学者が応募して来ました。その会議のことを聞いたことすらない学者がまだたくさんいるようです。一度知れば、何千人という人達が来ようとするでしょう。しかし、若い教授達は諦めざるを得ないでしょう。有名な学者、つまり自分の分野で経験を積み、専門知識を身に付け、人々から認められている学者だけが参加を許されることになります。
もし先生が今後、科学者会議を中止したらどうなると思いますか。皆さんはそれを継続しますか。誰かがそれをやるのですか。昨年は会議の予算だけでも百三十万㌦でした。それは少ない額ですか。それとも多いですか。そういうお金で神学校卒業生に昼食を買おうとすれば、一年中、ロブスターの昼食を食べたとしても、それでもかなりのお金が残ります。たった一つの会議にそれだけのお金を使う代わりに、どうして先生は皆さんのためにそれを使わないでしょうか。皆さんに昼食を提供するよりも、科学者会議を開くことの方がもっと価値があるのでしょうか。皆さんはいつもお金が必要なんだけれども、一体何を皆さんは期待できるのですか。皆さんはお金を受け取るよりも与えることができる所へ行かなければなりません。そこからあらゆるものが増え広がっています。
枠組みはもうでき上がっています。我々は全ヨーロッパを統一することができます。それはもう見える形となって現れつつあります。我々は今、あらゆる科学者達を一つにまとめることができる道を備えつつあります。科学と技術はその目的をより深く理解することにより、正しい方向へ導くことができます。例えば先生はドイツなどの技術分野においてそれを示したいと思っています。ドイツの、特に機械製作分野において重要な役割を演じている人々と、先生は既に良い関係が結んであります。しかし、そこで基準がまだ確立されていないので、先生は次の世紀のために、それを開拓したいと思います。先生は東洋において技術分野の基準を向上さて、ドイツで既に確立されている基準をしのぐものにしたいのです。このようにして、韓国は日本が確立した基準よりも上を行くことができます。どうしてでしょうか。韓国が全アジアに、そして世界のためにもっと役に立つようになるためです。他の人達の基準よりも低いか、せいぜいそれに等しいくらいだったら、皆さんはその人達に何もしてやることができません。何としても偉大なものを提供し得る最高の質のものを何か持っていなければなりません。
先生は既に三年間、ヨーロッパで一生懸命働き、ロンドンを中心にすべてのメンバーを結集しました。彼らは一つの国から来たかのように、一緒になって働いています。そうあるべきなんですね。先生はあらゆるヨーロッパのメンバー達のマッチングをしてあげました。彼らを見ても、どれがフランス人で、どれがイタリア人なのか、ドイツ人なのか見分けがつきませんでした。実際それほど大きな違いはありません。
マッチングをした後で先生は驚きました。その九〇パーメントが国際マッチングでした。そのように計画したわけではありませ。ただ各人について最も良い組み合わせにしようとしていただけなのですが、ほとんどが異なる国の者同士でした。ほとんど完全に国際マッチングでした。欧州経済共同体(EEC)は一つの理想を持っていますが、彼らには三つの障害があります。それは言語の違い、国境、異質文化の人との結婚に人々が乗り気でないことの三つです。人々は満通、同じ民族あるいは同じ文化の人と結婚することになっています。しかし、結婚によってこれらの障害は崩壊します。現実を直視しましょう。これらの障壁がある限り、EECは美しい夢にしか過ぎません。実質的には何の結果ももたらさないでしょう。いつもどこかで摩擦と緊張が存在しています。彼らは自分達の理想をどうやって現実したら良いのか、皆目、見当がつかないでいます。しかし、レバレンド・ムーンはマッチングと結婚を通して、そして無私の生活をすることをメンバー達に教えることを通して、彼らの理想以上のものを実現する方法を彼らに示すことができます。現在、EECが抱えている最大の頭痛の種は、日本の技術です。日本人はすべてを彼らから学び、それを真似して消化して、つまり改善してしまいました。今、日本人はヨーロッパ人よりも先を走っています。これがヨーロッパ各国を悩ませているいるものです。先生は、ヨーロッパがもう一度日本の競争相手になれるようにしたいのです。先生はドイツで数人の人達に話してみましたが、全員がその考えに賛成しました。先生はこのことを既に十五年前に考えていました。つまり既にこの問題について理解し、その準備をして来ました。信じられないことですが、世界がこのようになるとは誰も考えませんでした。しかし先生は何年も前に、既にこのことを予言していました。
我々はドイツで最高の機械製作工場を建設することができます。すでにヨーロッパの食口達は日本の工場で働いています。そこからドイツでは、我々はあらゆる国籍の仕事を求めている人達を雇うことができます。これはEECの計画の一つでもあるので、我々も協力するのです。皆さんはこの世界のことを知る必要があります。この世界をひっくり返すためには、その中に入っていかなければなりません。いつも人よりずっと先生を見つめ、しかも大きな規模で物事を考えることです。人々はそのように考えることはあまりできません。ヨーロッパでの先生の計画に対して、多くの人達が困惑して頭をかいしている状態なのです。先生は既に、ここアメリカにおいても模範工場を始めました。
先生は自動車の再利用の方法について考えました。機械製作技術を身に着けさえすれば、皆さんはメルセデンスベンツなどのような車の使い古しを買ってそれを修理し、全く新しいものにすることがてきます。多くの人達がそういう質の良車を買いたいと思うでしょう。この国には富があり余っているので、お金を多く使うことが良いとされています。そして車を、例えば良い車であっても、何年も何年も維持しておくことは良いことではないとされています。しかしこういう浪費をする必要は全くないし、物を買ったり使用したりすることについての人々の一般の哲学は今変化しつつあります。
我々はエンジンを修理し、全く新しいものにすることがてきます。それを速やかに行う良い方法があり、先生はそれについて真剣に考えました。現在、人々は壊れたエンジンをシリンダーごとに修理しなければならないけれども、十万マイルごとにエンジンを修理する方法があり、この方法によればエンジンの寿命の限界がなくなります。エンジンは単に大きな鉄の塊です。それを修理して、新しいものよりもっと良く走るようにできないわけがありません。その技術さえあれば問題はありません。フォードが一年間に生産するよりも、さらに多くのエンジンを我々は修理することができます。しかも値段は新しいものの半分から三分の一です。これは従なる空想ではありません。我々はそういう企業をもう少しで完成させるという段階に来ています。もし漁船用の小さなエンジンが必要ならば、皆さんは新しいものを別に買う必要はありません。簡単に手に入る壊れたエンジンがたくさんあります。我々はそういうエンジンを修理して、それを船に備え付けます。そうして皆さんは船内モーターを持つことになります。費用はほとんどかかりません。あるエンジンはただ同然です。車体のないエンジンを人々はどうするのですか。彼らはそれをただ同然で売るのです。
我々はエンジンを再生させ、新しいエンジンを付けた時と同じように、船を走らせることができます。そうしてそういう船とエンジンをたくさんアフリカへ送ります。アフリカの国の中には、一隻の船さえ持たない所があります。しかし漁をする機会ははなはだ多いのです。先生がなぜ機械製作工場のことを考えたのか、その理由が皆さんは分かりますか。すべてが全世界に関係しています。皆さんもそういう思考方法を持たなければなりません。
皆さんはこれらの計画を実行に移し、運営していくことのできる能力を持っていますか。何がその準備をやってくれますか。科学者会議がそれをやります。彼らはEECやアメリカの経済が抱えている問題を良く知っているし、物事を実現させるために自らの計画を立て、政治家に影響を与えることもできます。基本的な科学観が全体的に作り直されなければならないし、科学の価値と応用についての理解も、全く新しい観点から見直される必要があります。こういう面についての誤解が長い間継続しています。