父の祈り 第14話

歓喜のひと日を成す喜びの実とならせてください

私たちの心と体が
お父様の肢体として認定され得る立場まで、
私たちを導いてくださいますことを、
お父様、
切にお願い申し上げます。

多くの人々が天性に向かって出発をしておりますが
お父様の心中を望んで行く真の息子・娘たちが
どれほどいるかを考えるとき、
案じる心をもって
お父様のみ前に立たざるを得ません。
お父様が私たちをお呼びになりお捜しになられてから六千年になりました。
万物の主人として、親しく私たちをお呼びになり
お捜しになられましたが、
私たちがしかるべき喜びの実として
お父様のみ前に出てきているのかを自ら考えるときに、
私たち自身が生きてきた過去のすべてのことを、
お父様のみ前に再び悔いなければなりません。
平素に私たちが行動することのすべても反省しなければなりませんし、
きょうを契機として
あすまた行動するすべての姿を、物悲しく眺めながら
悔いなければならない立場に立っていることを受け入れてください。

天が待ち焦がれられる本来の姿は栄光の姿であり、
捜し立てようとされる姿は誇らしい姿でありましたが、
今日、私たちはそのような姿となることができず、
お呼びになる真なる本然の姿を備えることができませんでした。
このように自嘆するしかない自我を発見するとき、
お父様のみ前に面目のない自分を悔いる
切実なる心なりとももつことができるようにしてくださいますことを、
お父様、
切にお願い申し上げます。

今、私たちは、
お父様が共に手を捕まえ、
地を望み、涙することのできる
真の息子を恋しがられることを知っていますし、
娘を恋しがられることを知っています。
多くの人々が
お父様の手をつかんでから
背く立場に立つことによって、
お父様から忘れられるようになったことを知っています。
しかし、今日私たちは、
天に向かう一片丹心でもって
私たちの体を従わせ、私たちの生命を捧げて
お父様の手を捕まえ、事情を申し述べることができ、
残され得る息子・娘となることができるように
してくださいますことを、
お父様、
切にお願い申し上げます。

多くの人が天を恨み、天を排斥し、
天に背反する立場に立つとしても、
私たちだけは不変の心情を抱き、
お父様がお喜びになることのできる歓喜のひと日を探していく
息子・娘たちとなるようお許しくださいますことを、
お父様、
切にお願い申し上げます。

心でだけ動ずる私たちとならないよう許諾してください。
私たちの体を、
聖なる生きた祭物としてお父様のみ前に捧げ奉ることによって、
お父様の栄光を表せる息子・娘となるよう許諾してくださいますことを、
お父様、
切にお願い申し上げます。

残された本郷が
理想としてだけ残っていることを知った私たちが、
今お父様の心情を一身に備え、
その理想を地上に実際に果たすべき責任と使命も
残っているということを悟るようお許しくださいますことを、
お父様、切にお願い申し上げます。

お父様は
不足な私たち人間を救うために摂理してこられました。
今、最後の勝利のひと日に向かっていく私たち、
祈祷する心が変わらないよう許諾してくださり、
親不孝な立場に立たないよう許諾してくださいますことを
心からお願い申し上げながら、
すべてを主のみ名によってお祈り申し上げました。アーメン。

(一九五九・三・二九)

Atsuki Imamura