真の父母経 第250話
8 私は、アメリカと法廷闘争をするテーブルの上で、「ワシントン・タイムズ」を創刊する資金の決裁をしました。「インサイト」と「ワールド・アンド・アイ」もつくりました。アメリカを生かすために、これらのことをしたのです。お父様がアメリカに責任をもつ立場に立ったことを知らなければなりません。アメリカを保護する立場に立ったというのです。いくら金城鉄壁のような悲哀の関門が迫ってきても、それを踏み越えるための、責任者としての使命と任務を全うしました。中心存在は、責任を負わなければなりません。また、保護する責任があります。アメリカを保護しなければならず、その次には、指導しなければなりません。自由世界の数多くの国家の運命が、ここにかかっているからです。
9 「ワシントン・タイムズ」は、時事解説を通して、アメリカが共産主義に対処できるように方向を示してあげ、「インサイト」は、国会議員たちが日々発言する内容に関して一〇〇パーセント、統計を出して発表します。どの国会議員がどのようなことを言ったかを、毎週紹介するのです。そうして、国会議員の左翼的な発言と国家にとって害になる発言を防止するのです。そして、「ワールド・アンド・アイ」は、世界の有名な学者たちを中心として、分野別に未来の方向性を示してあげ、アメリカが進むべき方向を指導しています。このようにして、一つの世界に進めるように努力しているのです。
保守世界の灯台
「ワシントン・タイムズ」は、アメリカ社会の伝統的な価値に基づいた保守的な論調を固守しながら、アメリカが進むべき政策の方向性を提示してきた。また、「ワシントン・タイムズ」は、冷戦時代の激動的な変化を、偏見なく掘り下げた報道をすることにより、ワシントンの政界で最も影響力のある言論としての地位を確立し、忌憚(きたん)のない論評によって好評を得た。「ワシントン・タイムズ」は、言論報道部門のほかに、編集部門でも言論界に革新的な旋風を巻き起こした。一九八八年十月十五日世界新聞編集協会は、アメリカとヨーロッパ、南米およびカナダの主要な新聞が応募した国際新聞編集大会において、「ワシントン・タイムズ」に最高賞を授与したのである。
*忌憚のない:遠慮のない
10 アメリカ議会から行政機関にいる官吏など、未来においてアメリカの中核になるべき人々が、進歩主義思想、進步世界の風潮に打ちひしがれて、方向を定められずに嘆きの極地に追われるようになりました。そのため、レーガン大統領が五人の富豪たちを集めて保守派の新聞をつくろうと決めました。しかし、アメリカ人たちが損害を被ることをしようとするでしょうか。やる人が誰もいないのです。
それで、アメリカが「怨讐だ」と言い、アメリカが追い出そうとしているお父様が、そこに足を踏み入れたのです。一九八二年一月一日に準備を始め、三月一日に新聞を作りました。一月一日に二百人を選定し、「三月一日に新聞を作りなさい!」と言って、五十八日で新聞を作ったのです。そのような歴史はありません。このようにして出発した「ワシントン・タイムズ」が、今に至っては、保守世界の灯台になったのです。
11 アメリカの行政府や情報機関も、「ワシントン・タイムズ」が世界を保護し、平和世界のために尽くしていることを知っています。今までの伝統から見るとき、統一教会は、アメリカでそのように反対を受けても争わず平和を追求し挙国的な国民教育とともに、正常な新しいキリスト教思想に根ざして歩んでいることを理解して、信任するのです。
アメリカの国民も、複雑な問題が起きれば、「ワシントン・タイムズ」がそれを正してくれることを知っているというのです。「ワシントン・ポスト」や「ニューヨーク・タイムズ」は違います。しかし、「ワシントン・タイムズ」は一方通行です。キリスト教思想、保守派の伝統を中心とした新聞です。また、保守派だけではありません。右だけでなく、左まで抱いていくカインとアベルの思想をもっているので、ここで与党側の記事を三回出せば、必ず野党側(の記事)を一度、ないし二度まで載せて比重を合わせるのです。ですから、不平を言うことができません。
12 「ワシントン・タイムズ」は、世界の言論界の最先端を行っています。名実共に、保守世界随一の新聞になりました。今や、アメリカの言論界、「ワシントン・ポスト」や「ニューヨーク・タイムズ」も、「ワシントン・タイムズ」が保守世界のトップの新聞であることを、みな認めています。インターネット新聞とともに、保守世界の結束運動をしています。ですから、保守世界を率いていくのです。保守世界は、キリスト教思想の延長です。キリスト教思想を導いていかなければならないのです。
キリスト教思想を導いていくというのは、教派的な基準ではありません。根本的な面で、旧教も新教もすべて一緒に導いていくのです。既に学界や、私たちを知っている人々は、統一教会でなければ滅びると考えています。私たちが導いていくようになっているのです。この言論界が一〇〇パーセント包括し、方向さえ転換するようになれば、いくらでも消化して余りある時代になりました。
13 今日、戦略防衛構想(SDI)が問題になっています。ソ連とアメリカが誘導弾の問題を中心として、原子爆弾が九対一の割合に広がった状態で、アメリカがソ連を防ごうとするのがSDI開発問題です。そのSDIは、私が「ワシントン・タイムズ」を先頭に立てて樹立させました。これは政府の政策にもありませんでした。
お父様は、追われていても、「ワシントン・タイムズ」を中心として背後をコントロールし、レーガン行政府が政策として受け入れるようにしました。レーガン大統領が会談のためにジュネーブに行く時、私たちの編集局長を送って、「SDI開発計画において後退してはいけない!」と説明させました。お父様が、それを決定するように約束させたのです。
14 「世界言論人会議」のロンドン大会で、言論界最高の編集局長とオーナーたちに会って何の会議をしたのでしょうか。保守世界の言論界が自分たちの利益のために行ったり来たりし、新聞がいくつもあれば、かえって国家の政策方向を立てるのに妨げになるというのです。そうして、世界の世論が空中に浮かんで飛んでいく雲のようになってはいけないというのです。
ですから、「ワシントン・タイムズ」が保守世界を代表し、インターネットを中心として世界の保守系新聞に記事を提供するために準備をしてきました。そうすれば新聞が一つになるのです。「ワシントン・タイムズ」は、インターネットを通して新聞の特級秘密や、通信社から入ってくるものよりも次元の高い記事を提供できるのです。そのため、超国家的な面で言論界の人々が関心をもち、「ワシントン・タイムズ」をまず参考にするようになっています。そのような水準にまで上がってきました。
15 言論は、行政機関に影響を与えることができなければなりません。そのような知識的な資料を、言論機関が供給してあげなければなりません。それは政府ではできないのです。ですから、政府が言論機関の記事をすべて集めて要約し、供給してあげなければなりません。そのような資料が政府から毎週出るのです。
ところが、その六五パーセントから七五パーセントは、「ワシントン・タイムズ」が取材したものです。この事実は、世界のあらゆる行政機関の方向を「ワシントン・タイムズ」がコントロールしているという話です。「ワシントン・タイムズ」の記事を中心として要約した内容が、公報機関を通して全世界に連結されていくのです。ですから、世界に莫大な影響を及ぼしているのです。このように、「ワシントン・タイムズ」が知識世界はもちろん、これから発展する世界的な潮流に貢献することは、偉大な功績です。このような基盤がつくられることによって、共産主義が衰えていくというのです。
今までは共産主義と民主主義の対峙問題を中心として歩んできましたが、これからは、キリスト教思想の再建と家庭倫理の確立を標準として進んでいくのです。
16 「ワシントン・タイムズ」は、膨大な資料を保有しています。コンピューターで特定の人を調査しようと思えば、即時にその人に関する内容をすべて選び出して見ることができます。そのようにしなければ、世界を動かすことはできません。アメリカの国防総省と国務省、ホワイトハウスと多くの図書館が、世界的な秘密に関しては「ワシントン・タイムズ」に問い合わせなければならなくなっています。このように、「ワシントン・タイムズ」は世界一の情報紙として知られているのです。ですから、「ワシントン・タイムズ」が書いた記事は、世界にその名をとどろかすことができ、世界に影響を及ぼすことができる力をもっています。
17 「ワシントン・タイムズ」には、北朝鮮問題に関する専門家たちがいます。国務省の北朝鮮担当官が「ワシントン・タイムズ」と関係を結び、情報を交換しながら問い合わせてきています。彼らは、これから摂理が進む方向を知りません。私たちに頼るようになっているのです。言論界や政治家まで、「ワシントン・タイムズ」を訪ねています。最高の情報が集まり、神経のように統合された所が新聞社です。「ワシントン・タイムズ」は、上位クラスにいる数十の新聞と競争しています。世界のあらゆる情報機関と、六大州で影響を及ぼす先進国の代表の国々が、「アメリカで最も保守的でありながら信任を受ける新聞は『ワシントン・タイムズ』である」と考えています。
18 情報世界から脱落すれば、世界のトップにはなれません。情報が重要だというのです。ですから、私は新聞社を造ったのです。「ワシントン・タイムズ」の素晴らしいところとは何でしょうか。「ワシントン・タイムズ」はアメリカにある新聞ですが、お父様は一国のために働くことはしなかったというのです。神様のみ旨のために生き、世界のために働くのです。ですから、「ワシントン・タイムズ」はアメリカで一番の新聞になり、最高の位置に上がるようになりました。
19 一九八五年に、アメリカの言論界で三百の新聞を選び、その中で言論界に最も大きな影響を与え、話題となり、特ダネをたくさん扱ってきた代表的な新聞を選定したのですが、「ワシントン・タイムズ」が選ばれました。私はアメリカから罵られ、共産勢力から「ワシントン・タイムズ」について脅迫、恐喝を受ける状況で、自由世界のために生き、神様のみ旨のために生き、神様が願う路線のために、受難の道を歩んでいるのです。
私たちは、その脅迫と恐喝に正面から立ち向かい、世界の癌のような基盤を爆破するのに、勇士となって走っています。正義の道理を訪ねていくべき歴史はもちろん、天は、このような団体を立てて、主人の位置に、中心の位置に置こうとするのです。天運がそのようにしているというのです。ですから、「ワシントン・タイムズ」を中心として、アメリカの言論界は自然に屈服せざるを得ないというのです。
20 「ワシントン・タイムズ」は、世界の八千の新聞社が集まったレイアウト大会で、百項目のうち、三十八項目で賞を受けました。それは、最優秀賞です。その大会では、世界的な大手新聞社の芸術・美術分野の専門家十二人が審査委員として集まり、審査を行いました。その審査委員の全員が、「一等」という評価を下して表彰されたことが一九七一年に一度あったのですが、一九八八年に、「ワシントン・タイムズ」が(そのような形で)表彰されたのです。
21 今、「ワシントン・ポスト」と「ニューヨーク・タイムズ」は、「ワシントン・タイムズ」の新聞編制に追従しています。レイアウトのようなものは、私がコーチしました。お父様は、そのような面で芸術的感覚が優れています。線を引くことから、レイアウトをすべて教えてあげました。それが十年間新聞の展示会で常に一等を取ったのです。