真の父母経 第317話
3 私は、歴史をよく知っている人です。イスラム帝国とキリスト教は、十字軍戦争の時から互いに怨讐です。これを収拾しなければなりません。なぜシリアのイスラーム指導者の統一原理修練をしたのでしょうか。このようにしなければ、世界が滅亡するというのです。
今、イラクが問題ですが、イラクを中心としてイスラームが一つになってキリスト教と戦えば、世界戦争になります。国境戦争の次は、宗教戦争が来ると考えるのです。これをいかに防止するかが、生涯の使命だと考えています。
イラク問題を中心として、「キリスト教は私たちの怨讐だ。今から、十二世紀の十字軍戦争でやられたことを復讐するために出ていこう」と言えば、イスラーム圏が一つになるのです。世界の頂上が交差し、危険水位にまで至るこの時、私たちはこのような教育をしています。平和を定着させるに当たって、このように偉大なことが底辺に敷かれているというのです。
4 キリスト教の中心が、イスラエルではなくアメリカなので、アメリカを中心として、今まで三十三年間活動してきました。今や三十四年目に入ります。イエス様が三十三歳、三十四歳から四十歳まで、王権を中心として世界を支配すべきだったのと同じような、この上ない大変換期に備えなければなりません。このように、摂理の時がどのようになっているかを知っているので、そこに合うようにすべての処理を終わらせておいて、今、平和国連を中心として活動しているのです。イスラームやユダヤ・キリスト教は、すべてアブラハムの子孫ですが、イエス様お一人の命を奪うことによって支障が生じたのです。
本来、イエス様は、イスラエルの国の王にならなければならなかったのですが、それができずに死ぬことにより、霊肉の二つの世界に分かれるようになりました。このようになることによって、イエス様が再臨して、地上で肉的世界の平和の王権を立てるべきみ旨が残っているので、来られる再臨主が雲に乗って来ては、何にもならないのです。ですから、イエス様が失敗した内容、成就していないすべてのことを再び収拾して探し出し、蕩減しなければなりません。蕩減復帰です。恨を解いてあげなければなりません。それで、二〇〇三年十二月二十二日に、ガザ地区とイスラエルを中心として、平和大行進を行ったのですが、その時、統一教会員三千人が東西南北から入っていったのです。集会をもつのが最も難しい年末に、四方から三千人が入っていって大会をすることができたという事実は、驚くべきことです。
5 神様とアダムの国が縦横に一つになって定着できる基盤を、第三イスラエルにまでつくろうとして失敗しました。ですから、第一イスラエルの立場、その次に第二イスラエルであるアメリカの立場、第三イスラエルである韓国の立場を定着させるためには、南北統一をしなければなりません。このようになれば、紛争地域は自動的に平和の地区に転換されざるを得ないのです。これが結論なので、ガザ地区でユダヤ教とキリスト教、イスラームの人々を集めておいて、平和大行進をしたのです。
ユダヤ教、キリスト教、イスラームが私と何の関係があるでしょうか。しかし、み旨から見るときは、一つの血統で連結された先祖の責任があるというのです。アダム、エバとイエス様を中心として天国に入っていける覇権的主権を立てられなかったことを蕩減するために、このことをしているというのです。
また、第二次世界大戦の時、アベルの位置にいるアメリカと天使長の位置にいるフランスが一つになり、日本とドイツ、イタリアのサタン側に対して勝利して屈服させ、その上で韓国を中心として、平和の王国を定着させなければなりませんでした。ところが、それができず、歴史時代において、神様がサタンと闘って勝つことができなかったのです。そのすべてを蕩減復帰して、勝利の覇権時代を迎え、平和の王であるイエス様は失敗しましたが、ガザ地区での平和大行進を通して、実体的に地上で第一、第二、第三イスラエルの基盤を連結させることにより、再臨主が初めて真の父母の位置に立つようになったのです。
超宗教祝福結婚式とその意義
真の父母様は、「宗教間の障壁が消えてこそ、平和世界が訪れる」と語られ、超宗教祝福結婚式が、そのような障壁を一時に崩し、平和を定着させ得る最も効果的な方法であることを強調された。これに伴い、二〇〇二年四月二十七日、アメリカのワシントンDCを中心として「十四万四千双超宗教聖職者祝福結婚式」を挙行するなど、数回にわたって超宗教祝福結婚式を主宰された。
6 一九九三年二月一日、インドのニューデリーで開かれた「世界平和宗教連合」の会議で、「すべての宗教が一つになって結婚させよう」という運動をしなければならないと宣布しました。
私が代表になり、これから世界的な家庭倫理を立てることにおいて、宗教が先発隊になろうというのです。したがって、すべての宗教が力を合わせ、この公式的な原理にさえ合わせればよいのです。ですから、「各教団が合同結婚式を、私の名をもって何万双でも何百万双でもやろう!」と私が提案しました。そのようなことを世界的に宣布することにより、「世界平和宗教連合」をつくった者としての責任を果たすのです。
7 天一国時代という新しい時代が開かれました。これは、地上天国を意味します。霊界と肉界、右翼と左翼、イスラームとキリスト教のすべての人々が、一つの家族として生きていく時代です。これが天一国の意味です。平和の世界は、宗教間の境界と障壁がなくなる時、成し遂げられます。私たちの子女たちは、超宗教的な国際結婚を通して、平和世界を建設することができます。
ユダヤ人たちの子女とムスリムの子女たちが結婚し、共産主義者たちの子女と民主主義者たちの子女が結婚して、すべての人が結局、一つの家族にならなければなりません。
カインがアベルの命を奪った瞬間のことを考えてみてください。その結果として、今まで神様の心情は苦痛と涙でしみたものになりました。本来、長子は、弟を愛してあげなければなりませんでしたが、反対に殺人事件が起きたのです。その当時、神様の心情は凄惨だったというのです。
神様は、宗教の終焉を御覧になりたいと思いました。ユダヤ教が、人類のための最後の宗教にならなければならなかったのです。しかし、イエス様が十字架にかかって死ぬことにより、キリスト教が出現して、現在まで続いています。第一次と第二次であるアダムとイエス様の時代は、過ぎ去りました。
今や第三次のアダムの時代である再臨主の時代であり、完成の期間です。再臨主の使命というのは、真の愛、真の生命、真の血統を中心として三代を完成することです。ですから、再臨主が全人類の血統を清めるために、祝福を通して真のオリーブを接ぎ木するのです。
8 神様のもとに一つの家庭を中心とした世界を築かなければならないのですが、そのような世界を築くことのできる最も単純な方法は、いわゆるユダヤ人とムスリム、共産主義者たちと民主主義者たちの間の交叉結婚です。
例えば、北朝鮮の指導者の子女と韓国の大統領の子女が結婚するとすれば、その結婚を通して怨讐関係が取り除かれるだけでなく、韓半島を中心として平和世界を成し遂げることができるのです。もし、国連が超宗教、超人種、超国家的な結婚のチャンピオンである父母様を招請し、「全人類を祝福してあげよう」と言えば、全人類を復帰するのに一週間もかからないでしょう。
すべての問題の解決策は、遠くにあるのではなく、正にここにあるというのです。私たちが祝福家庭になれば、親戚の息子、娘や甥、姪たちを祝福に導くことができます。そのようになれば、祝福が燎原の火のごとく広がっていくでしょう。今や、私たちの親戚の息子、娘たちを強制してでも祝福に導かなければなりません。なぜなら、そのようにしてあげることが、本当の意味で彼らのために尽くすことになるからです。のちのち、彼らが祝福の真の意味を知るようになれば、皆さんに感謝するようになるでしょう。
もしここで皆さんに、ユダヤ教指導者、イスラーム指導者、そして、キリスト教指導者たちの間で交叉結婚をするように提案するとすれば、従うでしょうか。皆さんが確信をもつことができなければ、皆さんの代身者たちを送ってください。彼らを四十日間教育して、一〇〇パーセント同意するように導きます。それは、神様が願われ、皆さんの先祖たちと宗教の創始者たちが願うことなのです。
9 宗教によっては、独身生活をしなさいと教えてきました。独身生活をしなさいというのは、今まで歴史を通して現れた主流宗教の教えです。天国には、個人で入ることはできません。血統を中心として、三代圏の完成を実現して入らなければなりません。ですから、祝福をするのです。祝福を受けて、真の神様の真の愛、真の生命、真の血統を中心として、三代を完成した基盤をもってこそ、天国に入るのです。地上世界を祝福し、天地を束ねて公式的に祝福するのは、統一教会のほかにはありません。
この世的に見れば、アラブ圏と私に何の関係があるでしょうか。韓国人とアラブ人に何の関係がありますか。(それは)神様のためです。神様の願いがそのようになっているので、自分が信じられないことも信じなければならず、できないことでも行わなければならず、迫害なども受けなければならないのです。
「世界平和超宗教超国家連合」で行う中東平和セミナーに来た人々の中で、私を最初から信じた人がどこにいるでしょうか。すべて、反対した人々です。宗教指導者たち、ムスリム、ユダヤ教徒がどれほど統一教会を憎みましたか。キリスト教徒がどれほど憎みましたか。神父や修道女たちがどれほど憎みましたか。
平和の世界は、国境を中心として怨讐同士、その息子、娘を交叉結婚させてこそ、実現されるのです。そのように交叉結婚をさせられる価値観をもっている団体が、宗教界にはありません。統一教会しかないのです。ムスリムとユダヤ教徒が交叉結婚をするようになれば、中東戦争はなくなるのです。
10 百八十九ヵ国の選ばれた宗教指導者十四万四千双が、一心、一体、一念になって、天から許される祝福の恵沢を与えられたことを、心から感謝申し上げます。
(天の)お父様、今や統一教会を中心として、あなたの創造理想の園であったエデンで失われた、真の愛と、真の生命と、真の血統の関係を備えなければなりません。あなたの血統的基盤を中心として、創造理想的家庭完成を標榜し、アダムとエバを造って天宙の愛の理想を十分に抱き、理想的父母になり、夫婦になり、夫婦を中心とした子女たちを繁殖して、神様を中心とした一代、二代、三代、神様の家庭において孫と孫娘を備え、愛と生命と血統によって一体となった家庭的基台の定着を願ったことがあなたの創造理想でしたが、人類始祖が成長過程において失敗の一日を迎えることにより、堕落という怨恨の罠をこの地上に残しました。
それによって人類の先祖はもちろん私たちも解放的喜びの世界を失い、悲しみの中にとどまるようになりました。このような私たちのために、蕩減という復帰路程である旧約時代、新約時代、成約時代を立て、六千年の歳月を費やしながら、解放された復帰勝利の一つの版図であるエデンの基準を取り戻すために、お父様がどれほど苦労されたかという事実をよく知っております。
ここに立っているすべての宗教指導者たちと共に、天と地の統一的な祝福の恵沢によって、一心、一体、一念の一つの血族を備え、父のみ前に失った個人から家庭、氏族、民族、国家、世界、天宙、神様まで、本然の心情圏を尋ねて復帰しなければなりません。
11 個人の体と心の統一と、夫婦の統一、父子間の統一、兄弟間の統一、氏族、民族、国家、世界の統一のために、サタンによって塞がっていた塀を崩し、境界線を撤廃して、怨讐の立場を飛び越え、また飛び越えて、アダムとエバが堕落していないときの兄弟の友愛をもった子女たちとして、一つの家庭的基台の上で真の父母であられる神様を中心に真の一族の姿を備え、超民族的、超国家的、超世界的、超天宙的祝福の行事を断行いたしました。
このようにすることにより、地上の統一圏と天上の統一圏を立て、霊界と肉界の境界線を撤廃し、サタン世界と天の世界の境界線を撤廃することによって、理想的な家庭、真の愛の血統関係を中心として、世界人類が一兄弟、堕落する前のアダムとエバを中心として望んだカイン・アベルの兄弟、子女たちとして、国家を越え、宗教的基準を越えた家庭的愛を完成できる祝福の時代を迎えました。それにより、超国家的であり、超民族的であり、超氏族的な基準で、一心、一体、一念をもって祝福行事を挙行し、(天の)お父様のみ前に奉献するこの時間となりました。