御旨と海 第64話
海は非常に困難な所です。船においては、常にすべての安全手順に従って動きなさい。また泳ぎ方を知っていることは重要です。もし皆さんが泳ぎを知らなければ、常に救命胴衣を身に付けていなければなりません。海の上においては多くの異なったものを見るでしょう。時には巨大な鯨が船のそばにやって来て、ラインをめちゃくちゃにしてしまうかもしれません。皆さんは生徒として学んでいるのですから、この夏はすべての種類のことを学ばなければなりません。皆さんは魚釣りについて学ぶでしょうが、それとともに人生についても学ぶのです。将来について、過去について、また自分の周りの人々について考えてみなさい。そして自分の信仰生活や、どうして自分が教会に入ったかについて考えてみなさい。
心配してはいけません。時間をかけなさい。皆さんはまだ小学校にいるようなものですから、そういう時には博士号を持った人のように振る舞ってはいけません。博士号を持っているような経験を持った人たちは、皆さんを「青二才」だと見て、そして「おー、彼らはいつ自分と同じような経験を持つようになるのか」という具合に考えるかもしれません。我々は海にはまだまだ未知の部分があることを理解しなければなりません。普通の人が夢にも見たことがないようなことを、海において発見するでしよう。そのようなことが起こるでしょう。先生は海底深く探求するような潜水艦を開発することを真剣に考えています。
先生はまた、このグロースターに海洋大学を建設することについても、極めて真剣に考えています。我々はそのような大学を建設するための土地を買いました。しかしこの地域の人たちは恐れをなして「レバレンド・ムーンはこの地域を乗っ取って、ある種の専制政治をしようとしているのだ」と叫びました。もちろん、彼らは今はそのようなことが本当でないことを知っており、彼らは我々を受け入れ始めています。いつの日か、我々はそのような海洋大学を実現するでしょう。考えてみなさい。アメリカはこのように発達した先進国であり、神を敬う国であり、世界の一流国です。ところが、この美しい家は四年間も我々に対して閉鎖されていたのです。人々はこの家に一人の人も入ることを許しませんでした。人々は言いました。「カソリック教会は良いけれども、統一教会はだめだ」と。世界中で、アメリカのように宗教の自由がある国がほかにあるでしょうか。だから我々は反撃して、我々の権利を主張しなければなりませんでした。そして我々はこのグロースターの土地を使うために、反対する人々を訴えると脅かさなければなりませんでした。その人たちも訴えられることを考えて、結局、自分たちが負けるであろうということを認めるようになりました。我々の動機は戦うことではありませんでしたが、我々はそのような不義な行為に対しては挑戦しなければならなかったのです。
今、我々は訓練を始めようとしています。そしてこれは、海にとっての新しい時代が始まろうとしているのです。これは本当に歴史的なことであり、皆さんは今それに参加しているのです。なぜか、なぜならば、将来いつの日か、この地域のすべての人たちが統一教会についてはっきりと知るようになるからです。そして多くの人たちが統一教会に入教するようになるでしょう。皆さん、そう信じませんか。世界中から何百万の人たちが統一教会に入教するようになるでしょう。
彼らは、このグロースターの港に、そして皆さんがこの訓練プログラムの意味を先生から個人的に聞くことができたグロースターのこの特別な家にやって来るでしょう。この一九八四年のクラスのたった七十六人のメンバーはこの新しい時代の「ピルグリム・ファーザー」と見なされるようになるでしょう。今、皆さんはこの夏中グッド・ゴーの船に責任を持っています。将来、このような責任を持つ人々は選抜されるでしょう。恐らく十万人に一人が選び抜かれて、全体で七十人か八十人だけが、ここに来て、グッド・ゴーの船を割り当てられるようになるでしょう。今日、皆さんはそれほど競争もなく選ばれて、キャプテンとなるべく訓練を受けることができるのです。皆さんの中でここに来て、長い間つらい仕事をしなければならないと言って、不平を言っている人たちは手を挙げて先生に言いなさい。「私はこのような開拓をしてオーシャン・チャーチの先祖となる機会を逃したいと思います」と言いなさい。皆さん、去るのは自由です。もし皆さんが今から十年先、二十年先どのようになっているかについてのビジョンを持っていないならば、去ってしまってもかまいません。皆さんは今、我々が本当に歴史的な瞬間にいることを認識しなければなりません。
先生は毎年釣りに来ましたが、毎日、嵐であろうと良い天気であろうと、先生は船に乗りました。また前の日どんなに遅く床について、どんなに早く起きなければならない時でも、先生は船に乗りました。しかし今は先生が自由に出かけることは安全ではありません。これが先生が我慢しなければならない現実です。先生は無神論や共産主義に対して断固とした立場を取っていますから、彼らは何とか先生をやっつけたいと思っています。ですから、過去十年間先生がしたように、毎日、皆さんとともに海に出るということは難しいことです。
先生は皆さんに自立して欲しいと期待しています。皆さんは独立して自分自身の道を開拓するようでなければなりません。特に今年はそうです。さもなければ、皆さんはどうして自分で自分を養う人間となることができるでしょうか。またどうして、皆さんは他の人を支えることができるでしょうか。皆さん一人一人がこの訓練期間の意味を理解して、これからの二カ月間、そのような基準に見合うようにならなければなりません。皆さんが、船に乗って毎日出かけることがいかに難しいかを体験する時に、先生が過去十年間、毎日ニュー・ホープで過ごした経験を思ってください。この十年のシーズンの間、一度も船の上で横になって眠ったことはありませんでした。先生はこの訓練のために自分のすべての意思と心情を投入しました。先生は船に乗って、マグロを待っている長い間も常に、もっと神と人類のために自分をささげるように祈っていました。このようなことを、ここで皆さんに相続して欲しいと願っているのです。