御旨と海 第40話

 親の行く道

 さてもっと真剣に考えてみましょう。先生の人生は生易しいものではありません。自分のためには一日さえ過ごしたことがありません。先生は霊界を知っているので、逃げることができないのです。今の仕事から逃げるすべがありません。皆さんが時にはどう感じているか先生は知っているけれども、回れ右して後戻りするわけにいきません。先生が行くべき道はこれ以外にはありません。両方の世界の現実を知っているので、この仕事を続ける以外にありません。分かりますか。皆さんも霊界のことを理解しなければなりません。さて我々は惨めな場所から人生を出発し、将来の準備をしています。皆さんにはそれが分からないのですが、先生は皆さんの未来がどういうものであるかを知っています。今は皆さんにはそれが分からないのですが、いずれは誰もがこの道を行かなければなりません。他に道がありません。

 これは極めて重要なことです。皆さんの短い人生でそれを達成することができます。霊界における何千年もの間の問題が、皆さんにおいて解決されます。皆さんがそれをしなければなりません。他には誰もいないのです。だから先生は皆さんに厳しくしなければなりません。皆さんが好きなのだけれど、厳しくしなければなりません。先生はアメリカに向かってその実体を語らなければなりません。そうしないとこの国には希望も未来もなくなります。同じことが皆さんについても言えます。皆さんが今決定します。自分の運命と自分の国の運命を毎日皆さんが決定します。神様はアメリカを祝福したのですが、皆さんがその祝福の責任を担っています。それをやらなければ神様は別の国を探すことになります。皆さんにとってはとても重大なことです。アメリカは自分の問題について語られることを聞きたいとは思いません。しかし耳を傾けなければなりません。この国の問題は極めて重要です。

 誰がアメリカの問題を解決するのですか。もしアメリカが麻薬、フリー・セョクス、家庭の崩壊、キリスト教の衰退、これらの問題を解決しなければこの国は減びるでしょう。共産陣営の知識人たちはそういった問題点を眺め、それをもっとひどいものにしようと努力しています。彼らは自分の血を流さずにこの国を滅ぼすことができます。だから彼らは麻薬、フリー・セョクスを支援し、アメリカの家庭の崩壊、宗教生活の衰退のためにも働きかけています。これは本当のことなのです。このようにして共産主義は、いつの日か、ほとんど何もせずにこの国を占領してしまうことになるでしょう。

 皆さんには先生の気持ちが分かりますか。本当ですか。先生はとても真剣なのです。先生は全く一人で始めました。先生を導いてくれる人、指導してくれる人は誰もいませんでした。それは惨めで孤独な路程でした。どうやって先生は望みを持つことができましたか。どうやって継続することが先生にできましたか。継続することができた唯一の理由は、人類の分裂を解決する方法を見つけたからであり、人類が神様の祝福を受け得る道がそのために開かれるようになったからです。カインとアベルは同じ所に集まり、ともに働かなければなりません。それから我の立場が確立し、それを通して地七で神様が働けるようになります。

 その基台の上に我がやって来ることができます。すべてのレベルが成就されなければなりません。家庭レベル、民族レベル、国家レベル、そして最後には世界的なレベル、それが摂理の進み方なのです。いつもそのょうになっています。今日でも摂理は同じ方法で進行していますが、ただ中心がアジアにあります。もし我々が諸国家を一つにすることができれば、世界は新しく出発することができます。もし個人レベルでカインとアベルが一つになれば、家庭が立つことができます。もしカインの家庭とアベルの家庭が一つになれば、民族が立つことができます。もしカイン国家とアベル国家が一つになれば、世界が立つことになります。分かりますか。それが原理原則なのです。

 先生は今アベルの位置に立っています。先生は一人で始めたので、個人レベルの基台をまずつくって、それを世界的なレベルヘと広げて行かなければなりません。先生は自分の家族のことを考えることはできませんでした。アベルは自分の家族のことを考えることはできません。彼はカインとカインの家庭、そして全世界のカインの所へ行かなければなりません。そしてその後で、自分の家族の所へ行くことができます。先生は全生涯をそのように過ごしてきました。

 先生の心情を考えてみなさい。苦しみで満ちています。最もひどい迫害は、心情に最も近い所からやって来ます。先生の家族は自分のことを気にかけてほしいと思っていますが、先生は彼らのことを最初に考えたことは一度もありませんでした。そのために彼らはものすごく苦しみました。これが先生の路程です。時には子供たちの叫び声を間かなければならないことすらありました。しかし、彼らが必要とする時間を先生は取ることができませんでした。先生の時間は他の人たちのためにあります。

 親はそういう厳しい状態の中にあります。カインとアベルが一つにならなければなりません。それが皆さんの親を救う唯一の方法です。分かりますか。皆さんは教会の中で互いに争い合う時、そのことを考えますか。多くのことが皆さん次第で決まってきます。後になったら皆さんは分かるようになるのでしょうが、今はそれが分かりません。時には、皆さんは強盗あるいは盗人のようなものです。働かずにただ奪っています。親の愛をそのように盗むことはできません。まず一つにならなければなりません。そうすれば神様は親の愛を皆さんに送ることができます。神様の摂理を中心にして他の人たちを連れてこなければなりません。そうすれば皆さんは親の愛を味わうことができます。

 カインとアベルは一つにならなければなりません。そうすれば真の我が現れることになります。親は自分だけで親になることはできません。子供の位置を成就してもらわなければなりません。我々はカインとアベルの間の分裂を、個人レベルから民族レベル、国家レベルそして世界的レベルに至るまで解決しなければなりません。

Atsuki Imamura