真の父母経 第347話

10  新約時代は、再臨主を迎えることによって終わります。新約時代に再臨主が顕現され、家庭、氏族、民族、国家を七年間で収拾すれば、その時から成約時代です。再臨主が来て、地において、世界的な版図圏の基盤の上で、失ったアダム家庭型を清算し、定着して出発する時が、約束を成就する成約時代だというのです。荒野に追い出されてこれを失ってしまったのに、その成約時代がどうしてやって来るのでしょうか。

ですから、仕方なく旧約時代と新約時代にイスラエルが準備した新婦圏を、アメリカが代表するようになったのです。したがって、アメリカがこれを逃してしまえば、旧約時代と新約時代を放棄しなければなりません。そのようにすれば成約時代の基盤が崩れてしまいます。旧約時代、新約時代の基盤を中心に、それを条件として残さなければ、蕩減できる基盤がなくなるからです。ですから、アメリカをアベルの位置に再び立てたのです。

11  成約時代は、霊肉を中心とした時代なので、霊を中心とした新約時代それ自体では、成約時代に越えていくことができません。この時代に来られる方が再臨主です。この時、キリスト教が世界的にあらゆる蕩減をして再臨主と一つになれば、成約時代にそのまま越えていくのですが、一つになることができなければ、再蕩減が展開されるのです。言い換えれば、基盤が崩れれば、崩れたこの基盤を代わりに築かなければ、定着して立ち上がることができないというのです。

それでは、メシヤがメシヤとして登場しようとすれば、第一に何をしなければならないのでしょうか。新約時代の霊的な事実を完全に引き継がなければなりません。洗礼ヨハネからイエス様が洗礼を受けたのと同様に、霊的世界であるキリスト教が今日の世界的な舞台まで備えているので、それを霊的にイエス様から引き継がなければならないというのです。再臨主が霊的な引き継ぎをするとき、そのまま受けるのではありません。その方は、すべてに勝たなければなりません。サタンに勝たなければならず、霊界にいる大勢の霊人たちがすべて自然屈伏する基盤を築かなければならないのです。そのような最高の勝利基盤の上に立ってこそ、引き継ぐことができます。

第二に、霊的に引き継いだものを、地上で実体として完成しなければなりません。旧約時代に完成されなければならない摂理が新約時代まで延長されてきて、いまだに霊肉ともの完成が成し遂げられていないので、成約時代を出発するためには、これをすべて霊的に蕩減復帰しなければなりません。そのようにしなければ、成約時代に越えていくことはできないのです。言い換えれば、イエス様が霊肉共に成し遂げようとしたすべてのことを、再臨主が再び蕩減してあげなければ、成約時代の出発をすることができないという結論が出るのです。

12  メシヤは真の父母です。偽りの愛、偽りの生命、偽りの血統、偽りの良心の基準で出発した歴史を清算するためには、真の父母が出てきて本然の完成したアダム、すなわち神様と一致できる理想的な男性を中心として、失った母と息子、娘を連結させなければなりません。

第二次世界大戦終結直後、エバ、母の代表国家のイギリスとアベルの代表国家のアメリカ、そして、カインの代表国家のフランスを中心として、キリスト教文化圏が統一天下を成就したのですが、その時にお父様と一つにならなければなりませんでした。お父様と一つになっていれば、共産圏は出てきません。これを四十年で蕩減復帰するのです。新婦圏を失ったので、お母様を中心としてアベル国家のアメリカを収拾しなければなりません。

お父様の妻は、世界を代表した真の母にならなければなりません。そのためには、失ったイギリスを取り戻さなければならず、失ったアメリカを取り戻さなければならず、失ったフランスを取り戻さなければならないのです。失った連合国の基盤、統一世界の新婦圏の基盤を取り戻さなければなりません。それで、世界と闘って平定し、世界的勝利の基盤を築いて、その上にお母様を立て、「真の父母と成約時代」を発表したのです。

偽りの父母が、「成約」ではなく約束の失敗、約束を成し遂げられない「破約」時代に導いたので、そこから神様と真の父母を中心として、初めて破約ではなく、成約時代に入っていくのです。「真の父母と成約時代」です。創造理想の約束の上に、世界的版図でこれを宣布したのです。

13  真の父母が定着することによって、女性解放とともに、「真の父母と成約時代の到来」を宣布しました。キリスト教文化圏が新婦として立つことができなかったので、お母様が再び女性を束ねて、一九九二年にお母様の大宣布運動を展開したのです。それが女性解放運動です。お母様が解放を宣布し、「真の父母と成約時代」を発表したので、もはやサタン世界は終わるのです。

家庭を収拾し、国を収拾できる所は、統一教会しかありません。真の父母様の家庭の伝統を新たに編成することによって、真の氏族、真の民族、真の国家、真の世界、真の天地、真の天の国が成し遂げられるというのです。このように、公式的な発展をしていくのです。

14  統一教会で言う「真の父母と成約時代」とは、転換期を意味します。それで理想的家庭編成、理想的氏族編成をしようとするので、家庭連合が出てこなければなりません。統一教会の祝福は、長成期完成級で天の側の天使長(の立場の者)が結婚することです。このようにして完成圏を越えてこそ、直接主管圏であるアダム家庭に入っていくのです。

それで、お父様も一九六〇年を中心として、長成期完成級を通って完成期に越えていく過程で、世界的迫害時代を迎えたのです。その迫害時代を越えて定着しなければなりません。本来、一九五二年には定着しなければならないのですが、延長して一九九二年に、お母様を中心とした女性時代を発表し、女性解放とともに、新たに父母様が同じ位置で天のみ前に立てるようになりました。

女性解放をしなければ、アダム解放圏を備えることができません。アダムとエバの愛を中心として、失ってしまったアダム家庭の夫婦の基準を立てるまでは、すべてが兄弟です。神様の子女の位置を備えた基盤を通して、新たに理想的家庭を編成して越えていかなければなりません。

15  お父様は、すべてを実践してから教えてあげます。今ではもうすべて成し遂げたので、第二次世界大戦直後の統一的な世界と失った新婦圏を再び収拾するためにお母様を立て、一九九二年の「世界平和女性連合」の創設とともに、一年間活動してきました。お父様が一生の間に蕩減した内容を、一年間ですべて伝授してあげ、お母様を同じ位置に立てて、キリスト教文化圏の相続というものを蕩減復帰するのです。

このように、解放された本然の位置に立つことによって、神様も解放され、父母様も解放され、万民も解放され、新約時代全体が完成するようになったので、これから成約時代を出発することができるのです。

16  再臨の時までは再臨主一人で来ましたが、再臨主がこの地に定着することによって、数万人の氏族メシヤを横的に配置しました。したがって、これを取り除ける悪魔の勢力はありません。既に完成した立場で、長成期完成級を超越した完成期完成級ですべて配置したので、これから統一天下が現れるようになっています。これをどこに行って定着させなければならないのでしょうか。家庭に帰って定着させなければなりません。これが重要な内容なので、「統班撃破」という言葉を中心として、家庭教会活動を教示してきたのです。

女性たちを立てて、これを再び整備しています。公式的な基準、最後のプログラムを各家庭に適用させ、家庭で失ったエバとカインとアベルを取り戻し、種として植えるのです。そうすることによって、本然的な故郷で善なる支派の族長になり、先祖になります。その世界は、サタンと関係のない世界であり、そこから地上天国が顕現するのです。

成約時代における氏族メシヤの責任

真の父母様は、成約時代の宣布とともに、全世界的に救援歴史を締めくくるため、氏族メシヤ活動を本格化することを指示された。氏族メシヤは、家庭を復帰し、さらには氏族と民族、そして、国家を復帰すべき使命を帯びた人々であると明かされ、先頭に立って真の父母様を世の中に知らせることを強調されたのである。

17  これから世界的に、すべて還故郷しなければなりません。氏族メシヤを配置したというのは、父母が地上に着陸したということです。新約時代に来られる主は一人です。この一人の主が再び来て、縦的に真の父母となり、この地上に着陸することによって、息子、娘を生んで横的に数万双の氏族を配置したのです。これが成約時代の出発です。

一九九三年からは、世界に向かう南北統一の運勢なので、これからは本格的な成約時代に出発するのです。歴史始まって以来、アダム・エバ、カイン・アベルが定着できないことによって成し遂げられなかった世界的な版図を、一九九二年四月十日、「世界平和女性連合」創設大会および世界既成家庭祝福結婚式を中心として、右翼と左翼とバラバ圏を統一しました。

その時、イスラーム圏の八ヵ国の指導者たちを呼んで祝福してあげたのです。今までは蕩減の道が多かったのですが、今や万民解放とともに、サタン世界で反対していた父母、功のない人たちも、無条件に祝福してあげ、完成したアダムの位置、父母の位置に立ててあげたのです。

Atsuki Imamura